テニスにおける「リズム」と「流れ」とは

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年11月18日 | 最終更新日:2008年11月18日
カテゴリー:テニスの技術 | タグ: , ,

先日、投稿記事、「伊達公子選手が言う「リズム」とか「流れ」って何だろう!?」を公開したのですが、その記事へ toyo さんから素晴らしいコメントを頂きました。掲載の許可を頂きましたので、私なりの解釈を入れながら改めて公開させて頂きましょう。投稿記事にする都合上、ちょっとだけコメントを編集していますが、内容に関しては全く変更していませんことをお断りしておきます。

昨日伊達さんと奈良さんの試合見てきました。
(中略)
1st の序盤から中盤にかけてはほとんどラリーがなく、伊達さんはリターンミス、ダブルフォルトが多く内容としてはいまひとつ。ただ、伊達さんが 1st セットにやり続けたのは、奈良さんのサービスゲームの 1st ポイントでのアタック(1st ポイントは 1st サービスが入ってもアタックしていました。)と 2nd サーブに対してのアタックです。ミスが出たとしてもこれだけは必ずチャレンジしていたように思います。

中盤以降、奈良さんのストロークが深くコントロールされ始め、それまでと比べて伊達さんはコートの後でプレーさせられることが多くなりました。4-5 のゲームでも伊達さんにしてはディフェンシブなプレーを強いられることが多かった。それでも奈良さんのセカンドサーブに対してはプレッシャーをかけ続け、攻められる場面ではとにかく拾い続け、最終的に「流れ」をものにしたと思います。

ここまでは、全日本テニス選手権での試合展開に関する toyo さんの感想ですね。ただ、「流れ」を意識されての感想になっていますので、伊達選手の展開に関しては、大いに参考になると思うのですが。コメントは続きます。というか、こっからが大切なところです。

さて、ここで私が思う「リズム」や「流れ」についてです。

リズムに関してはどんな選手も持っており、練習や試合のたびに良し悪しを感じるものだと思います。簡単に言うと「調子」や相手との「合性」だと思います。疲れや緊張などで自分の体のキレが悪ければ当然リズムも悪くなりますし、相手が上手ければ当然自分のリズムでプレーさせてはもらえないでしょう。

このリズムをよくするための方法は2つあると思います。一つはリズムをよくするために色んなことを試すテクニック的なこと。例えばスピンを増やす、スライスを混ぜるなど・・・もう一つは自分の得意パターンを徹底的に当てはめる。伊達さんの 1st セットの序盤からのアタックはこの後者のやり方になると思います。自分にあったリズムの取り戻し方を習得するべきだと思いますし、そのときのベストの方法を選択できるようになるべきだと思います。

上記に関しては、「リズム」に関しての内容ですが、明確な定義のもと、「リズム」を試合中にどうやって獲得するのかもアドバイスをくれています。「リズム」に対しての解釈は、人それぞれで構わないと思います。それよりも重要なことは、その「リズム」をどうやって獲得するのか、ということではないでしょうか。上記には、そのエッセンスが含まれています。

コメントは、「流れ」に関しても触れています。

もう一つ、「流れ」ですが、これは非常に難しい・・・それは「運」も絡んでいると思っているからです。実際、昨日の試合ではコートボールは全て(100% です)奈良さんに有利になっていました。(結果的には伊達さんが勝ちましたが・・・・)「流れ」は調子、戦術、メンタル、運などが全て絡みあって成り立っていると思います。さらに、相手がいるスポーツですから、自分の・・・だけではなく、相手の調子、戦術、メンタル、運との組合せだと思っています。全ての可能性を数学的に考えるとすごいことになってしまいます。なかなか理屈で説明するのは難しい。

これは私達のような外で見ている人間は簡単に言いますが、「流れ」をものにするのはそんなに簡単なことではありません。プレー中の選手が試合中に「流れ」なんていうものを頭で考えながらプレーしても決して流れはこないと思います。ただ、「流れ」が「自分にある」のか、「相手にある」のか、「どちらにもない」のか感じているはずです。自分にあるときはいつもは成功率が高くないショットが成功したり、当たり前のことが当たり前に出来る。相手にあるときは相手が予測できないショットを信じられないタイミングで打ってくる。や、当たり前のことをやっているとなぜかポイントが取れない、など・・・。

どちらにもないときは、ジュニアの場合はお互いにミスが多くてゲームが拮抗していることが多い。もちろんどちらも素晴らしいプレーをしている場合もありますが・・・。選手からすると、全く緊張感がないと感じるか、逆に拮抗している為にものすごい緊張感がある場合があると思います。

これらの感覚から、プレーしている本人は「流れ」を感じるものだと思っています。「いけそうだ!!!」や「まずいな・・・」などの感覚は実際に試合の流れとマッチしていると思います。その感覚がとても重要です。そういう感性がある選手と話をすると、こちらが見ている「流れ」を選手も感じ取っており、何かをする「きっかけ」やその方法が見ているものとマッチする場合が多いです。
ただ、大切なことは1回の成功や失敗で一喜一憂しないことです。これをやってしまうと何かを徹底することも、開き直ることも出来なくなってしまいます。

感覚を磨くことがすごく重要なことだと思います。さらに、決断力などを中心としたメンタリティ・・・・最後に「運」。どうやっても勝てなかった日というのもあると思います。よく外国の選手のスピーチに「今日は○○の日だった。」といったコメントがあるのはこのことをよくわかっているのだと思います。

「流れ」はどうやら簡単に解釈はできないもののようですね。私は「流れ」を自分のものにするのは「天性」のものと解釈したくないので、何とかその方法を模索したいのですが・・・「リズム」を自分のものにすれば、自然と「流れ」も自分になるような気もします。

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伊達公子選手が言う「リズム」とか「流れ」って何だろう!?

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年11月13日 | 最終更新日:2008年11月29日
カテゴリー:テニスの技術 | タグ: , , ,

「ニッケ全日本テニス選手権 83rd」の準々決勝を、奈良くるみ選手に勝ってのブログが公開されました。「とにかく今日のプレーは自分なりにはあまりよくなかったけどそんな中でも勝ち切れてよかった・・・」と記述しています。そっか・・・調子は良くなかったんだ!

さて、そのブログに以下のような記述がありました。

ファーストセット終盤当たりからやっとボールと体のリズムが合い始めたのか動けるようになったかな。

伊達選手のブログやウェブページを熟読すると、いくつかのキーワードが浮かび上がってきます。一つは、上記で言っているような「リズム」ということ。そしてもう一つが「流れ」ということ。ライジンや戦略や戦術といったことが多くのウェブページで取り上げられているようですが、そんな事よりも、どうやら最も大切にしていることは、「リズム」と「流れ」なのかな、と思うようになってきました。

私なりの解釈は・・・

ストローカーがボレーやドライブボレーといった展開を試合中に多用する時、これは例え試合を有利に展開していたとしても、これは本来の「リズム」で戦ってはいない。また、試合中に「ここぞ」という時に、自分の得意とするプレーで気分よくリードを広げるといったことが「流れ」なのかな、と考えていますが、伊達選手の言っている 2 つのキーワードも同じだろうか・・・

とっても気になる今日この頃です。

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攻めるテニス

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月21日 | 最終更新日:2008年08月21日
カテゴリー:テニスの技術, 新しい考え方 | タグ: ,

昨日の投稿記事、「人生を左右するセルフジャッジ」で素晴らしいコメントを bunbun さんから頂きました。bunbun さんのお仕事柄、投稿記事として公開して良いものなのか、ちょっと迷いましたが、「まっ、いっか!」と勝手に判断しました・・・後半に、私なりの考えも総括しました。

まずは、bunbun さんのコメントから・・・(投稿記事として、多少、文言を修正しています)

長いので先に要点を。「攻めるって何?」に関してのあくまでも私の主観です。

  • 戦術や技術は「攻める」「守る」両方が必要
  • 意識やメンタルのレベルでは、「攻める」

攻守のバランスの中心は、前の年齢より攻撃的になっていく。そしてテニス自体の進化でバランスの中心が攻撃的になっている。気持ちが引くと「攻める」も「守る」もうまくできないけれど、気持ちが引かない大切さや気持が引いていない状態のプレーを表現するのに「攻める」という言葉の方が分かりやすいから。

「攻める」って「意識やメンタル」だと思います。「戦術」や「技術」的には、「攻め」も「守り」も大切だと思います。

より活きたボール、よりポジションを前、より角度をつけ、より相手を追い出す、より早い展開・・・等は、勝つためにそれをする必要があるだけだと思います。やはりバランス。バランスの中心が、昔より攻撃的な場所に移っただけで、「攻め」も「守り」も必要だと思います。とはいえ、それをほとんどの中学 3 年生にとって、それを理解するのは難しいなと感じてはいます(この 3 年くらいで気付きました)。だから、選手には「攻める」って説明していいと思います。

特にジュニアは、年代が上がるごとにパワーもテクニックも上がるから、ジュニア選手の意識は「攻める」でいいのだと思います。テニス全体の進化も、もちろん含めてです。

でも、コーチは、ディフェンスの技術やバランスのいい戦術を自然に覚える練習を混ぜながら「攻めろ」って言うのが分かりやすいのかなって思っています。選手の特性に合わせてでしょうけど。

例えば、超攻撃的な選手は、ポジションが前のことが多いので、パッシングを打つ機会は少ないかもしれませんけど、打つときはパッシングを打つポジションが前の方になります。ってことは、相手の体にぶつけるとか、コースでなくてスピードで抜き切っちゃうとか、が戦術。足元のボールを下がりながらピックアップすることもあるからその練習をしたり、ドライブボレーでパスを打ったりする練習をしたりするのが技術。これは、表現次第で攻撃ですけど、その選手のバランスの中では守りだと思います。どう守るか。

でも、これを選手に「守りの練習」って言うとポジションが下がってしまうし、理解してもらいにくい。だから、単に状況説明だけして「攻撃的なパッシングの練習、攻撃的なプレーの人のための○○」って言います。(普通に理解できる選手もいます。)

例を上げたらきりないですけど、もしコーチが「攻める」の一言で片づけていたら、テニスの特性を理解していないからか、上の説明が面倒だから言っていないか、選手には深く考えないでほしいと思って言っていないかと思います。

上記から、キーワードは、「攻める」、「守る」、「ディフェンス」といったところでしょうか。特に、テニスの世界では、「攻守のバランス」ということが主張され、その理解を正しくしないと勝利には結び付かない、といったところでしょうか。

さて、上記のキーワードに関して、私なりに総括しておきたいと思います。

私にとって、「攻める」ということは、まさに意識やメンタルの面を指していますが、もうちょっと解釈を拡大して、「自分が理想としている試合展開を積極的に実践すること」を指しています。ストローカーは、徹底して対戦相手のショットをストロークでリターンする、ボレーヤーは徹底してネットプレーを展開する・・・これが私が考えている「攻めるテニス」です。

当然ですが、全てのショットをストロークだけだったり、ボレーだけだったりしては、試合は成立しないでしょうから、対戦相手のショットに合わせて、いろいろと工夫する必要があります。私は、ここで「工夫」と表現します。決して「守る」とは表現ししないことにしています。

bunbun さんが上記のコメントで、以下のように表現しています。

超攻撃的な選手は、ポジションが前のことが多いので、パッシングを打つ機会は少ないかもしれませんけど、打つときはパッシングを打つポジションが前の方になります。ってことは、相手の体にぶつけるとか、コースでなくてスピードで抜き切っちゃうとか、が戦術。足元のボールを下がりながらピックアップすることもあるからその練習をしたり、ドライブボレーでパスを打ったりする練習をしたりするのが技術。これは、表現次第で攻撃ですけど、その選手のバランスの中では守りだと思います。どう守るか

上記の表現の中の一連のショットバリエーションは、やっぱり「攻めるテニス」であって「守る」ことではないと考えています。「守る」と表現してしまうと、どうしても「安全に」とか「ミスショットを減らす」といった方向に考えがちになってしまいますから。

我が娘は、「守る」ことを勝手に拡大解釈していて、ネットプレーをしない、ミスショットをしない、無理をしない、といった解釈をしていたようです。自分のテニスは、ネットプレーを絡めて、積極的に前に前に出るテニスであるはずが、ストロークを主体に(というより、ストローク一辺倒!)試合を展開する。当然、自分のテニスではありませんから、ミスショットがかさみ、最終的にはイージーミスでポイント失う・・・そんな事ばかりを繰り返していました。

対戦相手によっては、自分の理想とするテニスをさせないように試合を展開する選手が登場します。当然レベルが高ければ、そうした戦略をとってくる選手がいますが、そうした時にまったく自分のテニスができず、防戦一方(まったく自分のテニスをしないこと)になってしまう・・・私はそうしたテニスを「守る」と表現したいと考えています。たとえば、ボレーヤーに対して、深いベースライン際へのロブばかりをリターンしてくれば、ボレーが出来なくなるわけですから、ストロークを多用する、何て展開にはまってしまったとき、「守るテニス」と表現したいと考えています。

もう一つ!「ディフェンス」に関しての私の考えを記述しておきたいと思います。

簡単に言ってしまえば、「ディフェンス」という言葉は「守る」ということではない、と考えています。これは、私の極端な経験から来ていますが、「君達のディフェンスは、まったく攻めていない!それでは学生日本一は望めない」と学生時代に大学バスケットボール部に所属している時に指摘された就任早々の監督から受けたコメントでした。この監督(その後、全日本バスケットボールチームの監督に就任しました・・・)によれば、「ディフェンスとは、相手が維持しているボールを奪いに行くことであって、ゴールされないように守ることではない」と言われたのが、強烈な印象で残っているのです。つまり、この監督にとっては、「守る」という言葉が存在しないのです!

「攻めるテニス」・・・私は、「攻守のバランス」ではなく、「攻撃と工夫」と表現したい・・・そんな事を考えているわけですが、とにかく、「自分が理想としている試合展開を攻撃と工夫で積極的に実践するテニス」という意味で、上記をベースに「守るテニス」は私の中には存在していないわけです。

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