サウスポーの脳

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年07月25日 | 最終更新日:2008年07月26日
カテゴリー:脳科学をベースに | タグ: , ,

NoNo Support「ウィンブルドン 2008」男子決勝は、歴史に残る名勝負。ウィンブルドン 6 連覇を狙うロジャー・フェデラー選手に待ったをかけたのは、サウスポーのラファエル・ナダル選手でした。その昔、勢いのあるビョルン・ボルグ選手のウィンブルドン 6 連覇を阻止したのは、テニス界の悪童と呼ばれたこれまたサウスポーのジョン・マッケンロー選手でした。

何かの因縁でしょうか!?サウスポーがウィンブルドンの 6 連覇を阻止する。テニス界には、他にもマルチナ・ナブラチロワ選手、ジミー・コナーズ選手とサウスポーの名選手が存在しています(ちょっと古いかな・・・)

我が娘は、生粋のサウスポー!生まれてから暫くして、何でもかんでも左手で扱うことに気がついて、「右利き」に修正しようと考え、担当医に相談すると・・・「何を馬鹿なことを考えているんだ!左利きは、もともと左利きの脳を持っているんだから修正することにはリスクがある」と主張されたことをきっかけで、左利きを修正することをやめました・・・字を書く、箸を扱う、そしてテニスと全てが左利きです。

そんなサウスポーに関して、ちょと興味深い解説がありました。それは、テニスとはまったく関係のない!?月本洋著「日本人の脳に主語はいらない」(講談社選書メチエ:2008年4月)No Support 2という書籍です。ちょっと興味本位で購入したのですが、なかなか面白い内容なのですが、寝っ転がって読めるような簡単な本ではないので、しっかりと熟読する必要がありますが・・・

本の詳細は、興味がある方は実際に手に取って読んで頂きたいと思いますが、「はじめに」の章に以下のように記されています。

本書の土台になっているのは、イメージである。みなさんが目を閉じて想像するときに頭の中にできるあのイメージである。最近の脳科学の実験により、人間はイメージをするときに身体を動かしていることがわかった。私はこの事実を仮想的身体運動と呼び、「言葉の意味とは仮想的身体運動である」という理論(身体運動意味論)を提唱した。(p.4)

ちょっと難しい言葉が並んでいますが、結局のところ、「人間はイメージをする時に身体を動かしている」ということが重要で、書籍の中でアスリートにとって、イメージトレーニングが重要であるということに触れています。イメージをすることによって、脳における運動を担当している部分が、実際に機能しているというわけです。

これはとても興味深いことで、実際にテニスをすることなく、単にイメージすることによって、テニスをしている時と同じような運動を脳は行っている、ということになるわけです。よって、可能な限り良いイメージを、勝利するイメージを、素晴らしいプレーをイメージすることが重要になるわけです。

そして、書籍の中には、そうした実験の結果を脳の写真を使って説明しているのですが・・・そこに、以下のような解説がありました。

右利きだと左脳のみに反応が出る(右利きの人が運動のイメージをすると左脳の身体運動を担当する部分に反応がでる)。ちなみに左利きの場合、右脳に反応が出たり、左右両方の脳に反応がでたりする。(p.36)

ただでさえ特別と思われがちなサウスポーですが、上記の記述から、脳科学的にも特別であることは、実験によっても立証されているようです。ただ、上記から、右利きよりも左利き、即ちサウスポーの方が、イメージすることによって、より多くの脳を反応させることができるということでしょう!?

まだまだ、興味の尽きない脳科学です。

注:1
月本洋(ツキモトヒロシ)
1955 年東京都生まれ。東京大学工学部計数工学科卒業。同大学院修士課程修了。現在、東京電機大学工学部教授。工学博士。専攻は人工知能、データマイニング(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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