アンソニ・ロビンズの「神経連想コンディショニング」がいい!

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月09日 | 最終更新日:2008年08月11日
カテゴリー:心理学をベースに | タグ: , , ,

メンタルトレーニングは、スポーツ心理学の中の一分野である、と理解しています。私個人としては、人間の心理というものは、国民性や文化によって、その対応策は変化すべきであると勝手に解釈しているので、これまで海外の専門家に注目していませんでした。日本の専門家の本は、既に 20 冊以上(ひょっとするもっとかも・・・)を読了していますが、結果的には、岡本正善氏が主張する「メンタルトレーニング」と佐藤富雄氏が主張する「口ぐせ理論」を支持しています。

最近になって、海外にも視点を転じて、最初にジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 4を読了しました。スポーツ心理学の権威で、プロテニスの世界で唯一公認されたメンタルトレーニングの専門家で、数多くのプロテニスプレーヤにメンタル・タフネスを享受した実績があります。

しかし、ジム・レーヤー氏の「メンタル・タフネス」には即効性が感じられないことと、その理論展開が難しく、長期に渡って理解を進めていく場合であれば、素晴らしいのかもしれませんが、即効性や自分で簡単にできる、という視点でのメンタル強化を考えると適していないように感じています。

RobinsRobins 1そこで、意外と知られていないようですが!?アンドレ・アガシ選手を復活に導いたアンソニ・ロビンズ氏に注目しました。アンソニ・ロビンズ[1]は、結構以前から名前を知っていたのですが、以前は全く心理学やスポーツ心理学に興味がありませんでしたから、本を手に取って読んでみようなんて考えたことがありませんでしたが・・・今更のように興味が湧いてきて。

アンソニ・ロビンズ著、本田健訳「一瞬で自分を変える法」(三笠書房:2006年11月)Robins 2は、原書は「Unlimited Power」というタイトルで、アンソニ・ロビンズ氏の処女作。日本語で、「一瞬で」というタイトルなので、半信半疑で読み進めましたが、なんとなんと結構内容が充実している!ただ、どうやって実践するのかが不明瞭でしたが、本書の序盤に、神経言語プログラミング(NLP)をベースにしていると解説されていました。

「神経言語プログラミング::NLP」とは、Neuro Linguistic Programming の略で、神経(主に人間の五感)、言語、行動を主な対象しての心理学のようです。アンソニ・ロビンズ氏は以下のように説明しています。

NLP は、自分自身とのコミュニケーションのとり方を研究するもので、能力を最大限に高める状態をつくることで選択肢の幅を広げる方法を教えてくれる。わかりやすく言えば、NLP は、人間の脳を思いどおりの方向へと導くための系統立った枠組みであり、自分が望んだとおりの結果をだすために脳を最大限に活用するための科学である。(p.51)

上記の定義は、私個人には衝撃的でした!心理学でありながら「脳を最大限に活用するための科学」としているため、説得力がありますし、これまで勉強してきた心理学と脳科学を統合しているような気がしたからです。

DreamDream Supportさて、ロビンズ氏の処女作である上記の書籍は、実践編というよりは、概念編とでもいうべき内容で、実際の行動計画を立てるには不十分だし、NLP をベースにしている、ということは理解できますが、NLP そのものなのかどうかが解りません。

そこで、アンソニ・ロビンズ氏の 2 冊目となるアンソニ・ロビンズ著、本田健訳「一瞬で「自分の夢」を実現する法」(三笠書房:2007年12月)Dream Support 2を購入し、読了しました。

こちらは、まさに実践編です。私個人としては、2 冊をまとめて 1 冊にして欲しかったのですが、結局は原書の初版が 1986 年と 1991 年とその間、5 年間もありますから、その 5 年間で総括していったのでしょう。2 冊は、まとめて読了することをお勧めします。

さて、NLP をベースにしたアンソニ・ロビンズ氏ですが、独自の視点での論理展開もありますし、「神経言語プログラミング::Neuro Linguistic Programming」という言葉に疑問を持ったロビンズ氏は、独自の言葉、「神経連想コンディショニング::Neuro Associative Conditioning (NAC)」という言葉に置き換えています。

基本は、人間の五感、言語(言葉)、そして行動といった視点は NLP と同じですが、もうちょっとシンプルに、そしてより実践し易いように改良が加えられています。ちょっと気になるのは、日本語の出版までに時間の経過が長いことぐらいですが、これまで主張してきた、感じること、口ぐせ、脳科学など全ての内容が盛り込まれていて、とても衝撃的です。

【追記:2008年08月11日】
上記の「神経連想コンディショニング」に関して記述されているアンソニ・ロビンズ著、本田健訳「一瞬で「自分の夢」を実現する法」(三笠書房:2007年12月)Dream Support 2を総括している素晴らしい投稿記事を発見しました。

「リラックマのごゆるり読書日記::一瞬で自分の夢を実現する方法 アンソニーロビンズ 訳 本田健」
がそれです。特に後半に記述されている以下の部分で書籍の内容が把握できます。

  • 決断の法則:決断した瞬間にあなたの運命は変わる
  • 苦痛と快楽の法則:苦痛と快楽で常に綱引きしている
  • 信念のカイゼン:古い信念を新しい信念に置き換える
  • コンディショニング:信念を永続的なものにする
  • 神経連想コンディショニング:手を切りたい行動とおさらばする
  • 適切な質問とは:適切な質問が黄金の答えを引き出す
  • 変身ボキャブラリー:言葉は魔法のように気持ちを変化させる
  • メタファー:特定のシンボルが人間の行動を左右する
  • 10 の感情:熱く生きるために感情が必要だ!
  • 想像力:イメージが行動させる、行動がはずみをつける

素晴らしく簡潔に、それでいて全てのポイントを総括しています。これで、興味が出た方は書籍を購入して理解を深めて頂きたいと思います。

注:1
ロビンズ,アンソニー(Robbins,Anthony)
世界ナンバーワン・カリスマコーチとして活躍。個人の未開発のままになっている能力をいかに引き出すか、その画期的な方法で世界的に有名なロビンズ・リサーチ・インターナショナル社長。

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試合中の素振りは是か非か!?

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月08日 | 最終更新日:2008年08月08日
カテゴリー:心理学をベースに | タグ: , ,

ジュニアテニスの大会を観戦していると、多くのジュニア選手が試合の真っ最中に素振りをしている光景をみます。そう言いながら、我が娘も試合中に素振りをすることがよくあります。フォアーハンドストローク、バックハンド、更にはサーブでの手の振り等々。

この光景を見て最近考えていることがあります。それは、この試合中の素振りは良いことなのか!?結論から先に言うと、あくまで独断と偏見でしょうけど、「試合中の素振りは悪いこと」と最近では解釈しています。

最近読了したジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 2においては、テニスは隙間時間の過ごし方が大切で、どうやってこの隙間時間を過ごすかが勝敗を分けるとしています。そして、この隙間時間こそ、自分のベストのプレーができるようにメンタルを調整すべきである、としているわけです。

ところが、試合中に実践している素振りはどんな状況で実施しているでしょうか?通常は、ミスショットをした後やダブルフォルトを犯してしまったようないわゆるミスに対しての修正のための素振りになっていないでしょうか?つまり、せっかくの隙間時間を、既に犯してしまったミスショットを素振りによって再度確認している。もっと言えば、マイナスのイメージを助長している!特別に、ミスに対して原因が明確な場合はこうした素振りも効果があるかもしれませんが、通常はたった数十秒の隙間時間にミスショットを修正することなど不可能だと私は考えています。特にジュニアの選手にとっては。

そんなミスショットの後の素振りに貴重な隙間時間を費やすくらいなら、きちっとそれまでのポイントの動向を熟考して、次のポイントのための戦略を立案するとか、次の攻撃や守備に関する素晴らしいイメージを描いて、次のポイントに備えたりした方が、勝負を考えてた時には効果があると考えます。

日本人は、特にスポーツの世界で大きく外国人と違っているところがあるといわれています。それは、ミスショットに対する対処の仕方。例えば、男子プロゴルファーであるタイガー・ウッズ選手は、試合中はその日で一番良かったショットのみを試合後に何度か練習してその日を終わる。一方で、日本人選手は、最も上手くいかなかったショットを嫌というほど繰り返し・・・この違いが、実は大きな違いとなって試合結果に跳ね返ってくる、と指摘している方々がいらっしゃる。

テニスでも、ロジャー・フェデラー選手は、隙間時間にじっとラケットのガットを見入っているかガットをいじっている・・・決してミスショットの後、素振りをしていませんよね!フェデラー選手のみならず、トップレベルのテニスプレーヤーが試合中に素振りをしている光景は少なくとも私の記憶にはありません。

日本人は、物心がつく頃から、問題点を洗い出し、その問題点を解決するように教育されています。自分の良いところや長所を前面に出すことは、日本の文化として受け入れ難いところがあるわけです。一方で、欧米の文化は、幼い頃から長所を伸ばすように教育されています。良いところを指摘して、強調して、そしてそれを自覚する。ちょっと日本人にはなじまないのですが、それがメンタル面ではプラスの方向付けを可能にする、と考えています。

メンタル面での強化は、上記のような些細なこと!?から始める必要がありそうです。

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トップテニスプレーヤーの勝利の秘密

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月01日 | 最終更新日:2008年08月03日
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Mental Toughness 3Mental Toughness Support投稿記事、「メンタル・タフネス:勝ち抜く「精神力」を手に入れる」を公開しましたが、ジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 4には、多くの重要なポイントが記述されていて、しっかりと把握したいところです。

まずは、上記の文庫本の中に、「トップテニスプレーヤーの勝利の秘密」という章があり、とても興味深く読みました。まずは、その章に、「テニスの試合で 2 時間の試合だとすると、実際に得点に費やされるプレーの時間は、20 分以下である」という実実が記述されてます。実際のデータは、正しいかどうかはここでは問題ではなく、「テニスの試合では、サービスとサービスの間、ポイントとポイントの間、ゲームとゲームの間、セットとセットの間、といった隙間時間が多く、その隙間時間の利用の仕方が大きく試合の優劣を決定する」ということです。

上記のような隙間時間の重要性は、なんと!本日の「伊達公子オフィシャルブログ ~Always Smile~::2回戦」にも記述があり、偶然というか何というか、とにかくビックリしました。その一部を引用しましょう。

相手のゆっくりなペースにもわかっていながらつきあってしまったのも反省点。なかなか自分のリズムでできないことにけっこうイライラが募るゲームでした。ボーラーがいない試合が 1 回戦、2 回戦と続きましたがどうも慣れていないことからどうしてもリズムが掴めない。ポイント間、ファーストサーブとセカンドサーブの間、間があり過ぎてどうしてもリズムに乗り切れない。集中力を高めるのもすごく難しい。

まさに隙間時間でのリズムに関しての記述です。隙間時間がいかに重要かを実体験から記述されている内容ですよね!テニスにおいて、こうした隙間時間の重要性に関しては、認識している指導者やプレーヤーが少ない、とジム・レーヤー氏は指摘しています。

トップクラスの選手は、歩き方が違う。頭や肩の位置が違う。呼吸の仕方も違うし、ラケットの持ち方まで違うのである。思考や感情のコントロールの仕方も異なる。トップクラスの選手は、回復(リカバリー)の時間にネガティブな思考や感情が入らないように工夫するのがずっとうまいことがわかる。彼らは、ポイント間の動作や感情の持ち方とその後のプレーに強いつながりがあることに直観的に気がついていた。(p.109)

上記から、ジム・レーヤー氏は、回復(リカバリー)に関しての重要性を説いていて、ストレスと回復をバランス良くすることによって潜在能力を発揮することができるとしているのですが、その基本としては、自然のリズムであって、そのために最も基本となることは「呼吸」である、としている。

まさに、本ブログで推奨している岡田正善氏の「リズム呼吸」を裏付けるかのような記述であって、私個人としてとっても驚きました。

【追記:2008年08月03日】
上記でご紹介した伊達公子選手。その後、準々決勝に進出し、その様子を「伊達公子オフィシャルブログ ~Always Smile~::完勝!」で公開していますが、やはり「間」の過ごし方々に関する記述があります。

ファーストセットが終わったところで秋田さんは作戦か?トイレットブレイクを取る。私は座って待っていると体が冷えてしまうので即座にコートの周りを走って待つことに。ウォームアップを着て、走り続けていたのでじんわりと汗が出て来て反対にあったまった感じ。

隙間時間で、どうやって過ごすかを明確に記述していますよね!やっぱり伊達公子選手っていうのは凄いですね!

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メンタル・タフネス:勝ち抜く「精神力」を手に入れる

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年07月31日 | 最終更新日:2008年08月01日
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Mental ToughnessMental Toughness Supportお恥ずかしながら、私はジム・レーヤー[1]という方を知りませんでした・・・ちょっと立ち寄った書店の本棚に心理学のコーナーがたまたまあって、その中の一冊として、並んでいたのがジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 2でした。

あまり興味はなかったのですが、それでも全く知らない本を見ると中身を確認すると・・・「CHAPTER 1 ジミー・コナーズの秘密」という章がありました。そうです、往年のサウスポーであるジミー・コナーズ選手の章があるではありませんか!文庫本ということも手伝って、衝動買いしてしまったのですが。

ちょっとなめてました、この本!

どんどん読み進められるような簡単な内容ではありません。かなり専門的に独自の視点での展開と科学的に証明された内容は、ちょっと論文調でもあるし、かなり読み応えのある内容です。内容の全てを理解して実践しようと考えるのであれば、かなり覚悟して、読了する必要があるかもしれません。

スポーツでの成功は才能や技量以上に、この特別な心理状態(IPS:Ideal Performance State)をコントロールすることであると解明してきた。IPS をコントロールすることは、戦いにおいてバランスや全体を把握する力、楽しみ、ゆとり、冷静さ、ポジティブなエネルギー、情熱などをもたらす。スポーツの潜在能力を発揮させることと、IPS のコントロールとは切り離すことができないという事実に気がついた(中略)簡単にいえば、感情が適切な状態にあれば、その人は能力を最大限に発揮することが可能となるということだ。(p.29)

IPS とは、多分ジム・レーヤー氏の独自の言葉と解釈していますが、きちっとその定義も示されていて、「理想的な心理状態(IPS)とは、最高の力を発揮するために最も効果的で確実な精神、感情、肉体の状態をいう」としています。アメリカ人らしく、きちっと精神、感情、肉体といった 3 つの分野に絞っていることも私のような人間には好感が持てる内容でしたが・・・

ジム・レーヤー氏は、解説によれば、「USPTA/USPTR 両プロテニス協会に認められた唯一のマスタープロ」ということで、松岡修造氏の指導もしているようですので、再度熟読しようかな、と思わせる内容であることは間違いありません。私が本ブログで多くを語っている岡本正善氏も「潜在能力」という言葉を使っているし、重要な「呼吸」に関しても記述がありますから、かなり期待できますが・・・

それにしても難しい内容だな~

注:1
レーヤー,ジム(Loehr,James E.)
メンタル・タフネスのトレーニング・システムを早くから開発・実践し、高い評価を受けているスポーツ心理学の権威。USPTA/USPTR 両プロテニス協会に認められた唯一のマスタープロとしてナブラチロワ、サバティーニ、セレス、クーリエ、松岡修造などトップ・テニスプレーヤーを指導。その他、プロゴルフ、大リーグ、プロアイスホッケーなどで、トップ・アスリートのメンタル・トレーニングを行ってきた。スピード・スケート界のスター、ダン・ジャンセンを 1994 年冬季オリンピックで金メダル獲得に導いた。1980 年頃からはメンタル・タフネスをビジネスの分野に応用し、AT&T、IBM、アップルコンピュータ、東芝 USA など数多くのアメリカ有力企業を指導し、多くの注目と賞賛を得ている。

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