公開日:2008年07月11日 | 最終更新日:2008年09月20日
カテゴリー:新しい考え方 | タグ: WTA, データ分析, プレースタイル, 錦織圭
以前の本ブログにおいて「日本女子テニスは世界強豪国、のはずだ!」という投稿記事を公開しました。WTA のランキングトップ 100 の選手の国別集計を行い、日本女子テニスは、強豪国として考えるのが妥当ではないかといった内容のものです。その時の集計結果は、左表の通りです。
ロシア、フランス、アメリカが間違いなく女子の世界では、3 大テニス強豪国ですが、日本は 3 選手(杉山愛選手、中村藍子選手、森上亜希子選手)がトップ 100 入りをしていました。
更に、身近な国として中国は注目ですね。先日終了した「ウィンブルドン 2008」では、Jie Zheng 選手が見事に Best 4 を達成し、中国もその頭角を現してきた、と言っていいのではないでしょうか。
以前にも記述しましたが、Jie Zheng 選手の 164cm という身長は日本人と大きな差がなく、パワーとスピードだけがテニスの強さではないことを証明するとともに、今後の日本人選手の活躍も可能性があることを証明してくれたと考えて良いのではないでしょうか。
ちょっと気になって、「ウィンブルドン 2008」終了後のランキングを利用して、上記と同じ集計を実施すると、左表の通りとなります。上位のほとんどの国の順位に変動はありません。ロシア、フランス、アメリカ、チェコ・・・しかし、中国は、Jie Zheng 選手が、先月はランキング 133 位でしたがウィンブルドンでランキングを上げ Best 100 入り!中国からは 4 選手がトップ 100 に入っています。
詳細を見ると、上記の中国の 4 選手は、全てが Best 50 以内!一方で日本の杉山選手は、ランキングを 1 つ下げ 39 位へ。森上選手は、96 位へ、そして中村選手は、100 位へと後退してしまっています。ヨーロッパやアメリカに注目しがちなテニス界ですが、身近で、他のスポーツでは、日本を追い抜き去っていった中国の存在を忘れていたのではないでしょうか。これは、私個人としては、かなり気になる傾向です。
これまで、バレーボール、バスケットボール、体操、シンクロナイズドスウィミング・・・知らず知らずに日本が中国に追い抜かれたスポーツは数え切れないわけです。ここで、再度、中国に注目してみる必要があるのではないでしょうか。国別のテニスを振り返るには、何度もご紹介している「宮地弘太郎オフィシャルブログ::技術課題」という 2006 年 2 月の投稿記事を必ず振り返ります。取り上げられている国とその傾向は以下の通りです。
ロシア:ストロークマシーンの育成
フランス:戦術を重視し、得点パターンのバリエーション
アメリカ:全てのショットをハードヒットさせる(打てる範囲内で)
スペイン:同じところに 100 球打てるだけのストローク力と体力
アルゼンチン:1 面で自由に行い、創造性を養う
スイス:横だけでなく、縦の動きでフィニッシュさせる技術習得
オーストラリア:ネットプレーを重視
ベルギー:とにかくスイングスピードを上げさせ、後ろからでもフィニッシュさせる技術習得
ロシア、フランス、アメリカといった強豪国は、以前から上記のようなテニスプレーヤに関する育成方法が知られているようです。ただ、あくまでも、その国々にあった戦略や技術があるのでしょう。中国は、テニス新興国として何をどうしているのでしょう!?
私は、日本人特有のテニスとは・・・それは、意外なところで説明されています。それは、NHK で「スポーツ大陸::トップを狙え! – プロテニスプレーヤー・錦織圭の挑戦 -」と題して特番が組まれていて(放送は、7 月 12 日、23:10 から)、その紹介の記事になりました!
彼の特徴は、あらゆる技法をマスターしている “芸達者” なテニス。外国人選手に比べて小柄な体格のハンディを器用さで乗り越えている点
大柄で、パワーとスピードに頼る傾向がある海外のテニスに対して、我々日本人は、その経済を支える精密な技術力のように、テニスを支えるのは、日本人特有の器用さ、芸達者なテニス、ということになるのではないでしょうか。そうした中で、やはり我々は中国を視野に入れる必要がある・・・
かなり大袈裟な見解・・・何でしょうね~
【追記:2008年07月12日】
上記の内容にとても参考になる投稿記事がありました。「ROOM to the WORLD::ナヴラチロワ、今のテニス界を語る。(ウィンブルドン・2008)」がそれですが、ちょっと気になる一部分を引用しておきます。
コーチが悪いので、トップ選手が育たない。どのコーチも同じやり方で育成するから、同じような選手ばかり出てくる。選手にはそれぞれの特徴があり、その選手に合ったやり方で育てるべきだ。今の時代だったら、私はプロになれていないだろう。サッカーのヒディンク監督はすごい。最近のユーロでもロシアをベスト 4 にまで導いたが、彼はどの国の監督をしても良い成績を残せる。それは彼がその国に合った戦術を考えてるからだ。
上記は、マルティナ・ナヴラチロワが語ったとして紹介されています。「コーチが悪い」というのは、結論としてはちょっと短絡的な言い方のようにも感じますが、大方の内容は納得できるような気がします。特に、「その国にあった戦術」は日本も真剣に考える必要がありますね!
No Comments »