トップテニスプレーヤーの勝利の秘密

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月01日 | 最終更新日:2008年08月03日
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Mental Toughness 3Mental Toughness Support投稿記事、「メンタル・タフネス:勝ち抜く「精神力」を手に入れる」を公開しましたが、ジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 4には、多くの重要なポイントが記述されていて、しっかりと把握したいところです。

まずは、上記の文庫本の中に、「トップテニスプレーヤーの勝利の秘密」という章があり、とても興味深く読みました。まずは、その章に、「テニスの試合で 2 時間の試合だとすると、実際に得点に費やされるプレーの時間は、20 分以下である」という実実が記述されてます。実際のデータは、正しいかどうかはここでは問題ではなく、「テニスの試合では、サービスとサービスの間、ポイントとポイントの間、ゲームとゲームの間、セットとセットの間、といった隙間時間が多く、その隙間時間の利用の仕方が大きく試合の優劣を決定する」ということです。

上記のような隙間時間の重要性は、なんと!本日の「伊達公子オフィシャルブログ ~Always Smile~::2回戦」にも記述があり、偶然というか何というか、とにかくビックリしました。その一部を引用しましょう。

相手のゆっくりなペースにもわかっていながらつきあってしまったのも反省点。なかなか自分のリズムでできないことにけっこうイライラが募るゲームでした。ボーラーがいない試合が 1 回戦、2 回戦と続きましたがどうも慣れていないことからどうしてもリズムが掴めない。ポイント間、ファーストサーブとセカンドサーブの間、間があり過ぎてどうしてもリズムに乗り切れない。集中力を高めるのもすごく難しい。

まさに隙間時間でのリズムに関しての記述です。隙間時間がいかに重要かを実体験から記述されている内容ですよね!テニスにおいて、こうした隙間時間の重要性に関しては、認識している指導者やプレーヤーが少ない、とジム・レーヤー氏は指摘しています。

トップクラスの選手は、歩き方が違う。頭や肩の位置が違う。呼吸の仕方も違うし、ラケットの持ち方まで違うのである。思考や感情のコントロールの仕方も異なる。トップクラスの選手は、回復(リカバリー)の時間にネガティブな思考や感情が入らないように工夫するのがずっとうまいことがわかる。彼らは、ポイント間の動作や感情の持ち方とその後のプレーに強いつながりがあることに直観的に気がついていた。(p.109)

上記から、ジム・レーヤー氏は、回復(リカバリー)に関しての重要性を説いていて、ストレスと回復をバランス良くすることによって潜在能力を発揮することができるとしているのですが、その基本としては、自然のリズムであって、そのために最も基本となることは「呼吸」である、としている。

まさに、本ブログで推奨している岡田正善氏の「リズム呼吸」を裏付けるかのような記述であって、私個人としてとっても驚きました。

【追記:2008年08月03日】
上記でご紹介した伊達公子選手。その後、準々決勝に進出し、その様子を「伊達公子オフィシャルブログ ~Always Smile~::完勝!」で公開していますが、やはり「間」の過ごし方々に関する記述があります。

ファーストセットが終わったところで秋田さんは作戦か?トイレットブレイクを取る。私は座って待っていると体が冷えてしまうので即座にコートの周りを走って待つことに。ウォームアップを着て、走り続けていたのでじんわりと汗が出て来て反対にあったまった感じ。

隙間時間で、どうやって過ごすかを明確に記述していますよね!やっぱり伊達公子選手っていうのは凄いですね!

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メンタル・タフネス:勝ち抜く「精神力」を手に入れる

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年07月31日 | 最終更新日:2008年08月01日
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Mental ToughnessMental Toughness Supportお恥ずかしながら、私はジム・レーヤー[1]という方を知りませんでした・・・ちょっと立ち寄った書店の本棚に心理学のコーナーがたまたまあって、その中の一冊として、並んでいたのがジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 2でした。

あまり興味はなかったのですが、それでも全く知らない本を見ると中身を確認すると・・・「CHAPTER 1 ジミー・コナーズの秘密」という章がありました。そうです、往年のサウスポーであるジミー・コナーズ選手の章があるではありませんか!文庫本ということも手伝って、衝動買いしてしまったのですが。

ちょっとなめてました、この本!

どんどん読み進められるような簡単な内容ではありません。かなり専門的に独自の視点での展開と科学的に証明された内容は、ちょっと論文調でもあるし、かなり読み応えのある内容です。内容の全てを理解して実践しようと考えるのであれば、かなり覚悟して、読了する必要があるかもしれません。

スポーツでの成功は才能や技量以上に、この特別な心理状態(IPS:Ideal Performance State)をコントロールすることであると解明してきた。IPS をコントロールすることは、戦いにおいてバランスや全体を把握する力、楽しみ、ゆとり、冷静さ、ポジティブなエネルギー、情熱などをもたらす。スポーツの潜在能力を発揮させることと、IPS のコントロールとは切り離すことができないという事実に気がついた(中略)簡単にいえば、感情が適切な状態にあれば、その人は能力を最大限に発揮することが可能となるということだ。(p.29)

IPS とは、多分ジム・レーヤー氏の独自の言葉と解釈していますが、きちっとその定義も示されていて、「理想的な心理状態(IPS)とは、最高の力を発揮するために最も効果的で確実な精神、感情、肉体の状態をいう」としています。アメリカ人らしく、きちっと精神、感情、肉体といった 3 つの分野に絞っていることも私のような人間には好感が持てる内容でしたが・・・

ジム・レーヤー氏は、解説によれば、「USPTA/USPTR 両プロテニス協会に認められた唯一のマスタープロ」ということで、松岡修造氏の指導もしているようですので、再度熟読しようかな、と思わせる内容であることは間違いありません。私が本ブログで多くを語っている岡本正善氏も「潜在能力」という言葉を使っているし、重要な「呼吸」に関しても記述がありますから、かなり期待できますが・・・

それにしても難しい内容だな~

注:1
レーヤー,ジム(Loehr,James E.)
メンタル・タフネスのトレーニング・システムを早くから開発・実践し、高い評価を受けているスポーツ心理学の権威。USPTA/USPTR 両プロテニス協会に認められた唯一のマスタープロとしてナブラチロワ、サバティーニ、セレス、クーリエ、松岡修造などトップ・テニスプレーヤーを指導。その他、プロゴルフ、大リーグ、プロアイスホッケーなどで、トップ・アスリートのメンタル・トレーニングを行ってきた。スピード・スケート界のスター、ダン・ジャンセンを 1994 年冬季オリンピックで金メダル獲得に導いた。1980 年頃からはメンタル・タフネスをビジネスの分野に応用し、AT&T、IBM、アップルコンピュータ、東芝 USA など数多くのアメリカ有力企業を指導し、多くの注目と賞賛を得ている。

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自分の長所を知り、それを伸ばすこと!

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年07月10日 | 最終更新日:2008年07月12日
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Wada HidekiWada Supportかなり多くの心理学に関する書籍を読んでいますが、その中で和田秀樹[1]氏の本はよく読んでいる方だと思います。和田氏は、本来は精神科医だそうですが、その文面の解り易さが好きで、心理学を勉強するには丁度良い価格の新書等が多いので、気楽な気持ちで読んでいます。

最近では、和田秀樹著「和田秀樹の“最終最強”知的生産術」(毎日新聞社:2008年6月)Wada Support 2を読了しました。新書版の大きさで、とても内容は充実しているのですが、ちょっと本タイトルとはかけ離れてはいるのですが・・・本のタイトルにある「知的生産術」を知りたい方にはちょっと不発の内容ではあるのですが、そこに拘らなければ、結構役に立つ情報が満載されています。心理学の観点や脳科学を持ち込んでの説明部分は、科学的な立証があって説得力があります。

「テニスと何が関係あるの?」と考えられるような本の中にも、いろいろなヒントが秘められている傾向があって、一見全く関係ないような書籍でも読むようにしています(って、テニスのためにと限定しているわけではありませんが・・・)

本書にも、いろいろなヒントが存在しています。

あるゴルフ雑誌に、「プロゴルファーのタイガー・ウッズは、一日が終わると、その日に最も素晴らしかったショットを繰り返し練習をしてから一日を終わる」といった記述がありました。日本人は、一日の終わりに「上手くいかなかったショットを修正するために練習して一日を終わる」とその違いを記述していました。これと同じような解説が和田氏の書籍にも記述されています。

自分に何か短所があると、それが気になってしまって、何とかそれを治そうとしたり、なくそうとする。もちろん、それは悪いことではないが、一つ知っておきたいのは、短所を減らすことでは以外に自分の商品価値を上げないということだ。(p.79)

即ち、自分の商品価値を上げるためには、短所を修正するよりも、長所を伸ばした方が自分の商品価値を上げる、ということでしょう。短所を修正するということは、意外と日本人が得意とするところで、長年の学校教育にも起因している、と解説しています。

実は、テニスというスポーツにおいて、ミスショットというのは、あって当たり前!(あり過ぎるのは問題でしょうけど・・・)ただ、そうしたミスを考え過ぎて、修正に時間をとられるよりも、長所をしっかり認識して、それをより素晴らしいものにしていく、ということが重要です。

人間というのは、自分の欠点を聞かれると、比較的いくつか思いつくものだが、自分の長所というのが、ぱっと思いつかなかったり、それを上手に見せられなかったりするものである。つまり、自分を知ることの肝となるのは、自分の長所を知ることだ。(中略)自分の欠点がわかれば、それを直していくというのもメタ認知的活動であるが、それ以上に、それをいかに目立たないものにするかを考えたり、あるいは長所を知り、それを前面に出すことで、欠点による減点を代償してあまりあるものにするほうが、現代社会に適用するメタ認知的活動といえるだろうし、自分を賢く見せる高度テクニックといえる。(p.87 – 88)

「メタ認知的活動」といったちょっと聞き慣れない専門用語が含まれていますが、それを取り除いても十分に理解できる内容ですよね!私は、ビジネスの世界だけではなく、というよりビジネスの世界以上に、アスリートにとって、「自分の長所を知ること」は重要だと信じていますし、更には長所を前面に出すことによって、欠点による減点を代償することが必要、と心から信じています。

注 [1]
和田秀樹(ワダヒデキ)
1960 年大阪府生まれ、精神科医。東京大学医学部卒、東京大学付属病院精神神経科助手、アメリカ・カールメニンガー精神医学校国際フェローを経て、日本初の心理学ビジネスのシンクタンク、ヒデキ・ワダ・インスティテュートを設立し、代表に就任。国際医療福祉大学大学院教授。一橋大学大学院特任教授。老年精神医学、精神分析学(特に自己心理学)、集団精神療法学を専門とする。2008 年 3 月に初監督作品の「受験のシンデレラ」を上映(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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潜在意識を 100% 引き出す!

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年07月04日 | 最終更新日:2008年08月23日
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潜在意識
潜在意識サポート既に何度かご紹介しているメンタルトレーナー岡本正善氏の最新刊、岡本正善著「自分の気づかない潜在能力を100%引き出す本」(大和書房:2008年6月)潜在意識サポート2を購入。一気に読了しました。

最初に読了した岡本正善著「「強い心」を作る技術」(講談社+α新書:2008年1月)Support2は、発達心理学の概念を取り入れながら、メンタルの基盤は 7 歳までにその基盤が出来上がり、「間違った」思考をどうやって正しいものに戻すかを解説していますが、そうした間違った思考を身に付けてしまう前にメンタルを正しく育成する必要があることを説いています。

2 冊目として読了した岡本正善著「「打たれ強さ」の秘密」(青春プレイブック新書:2000年4月)は、どちらかというと社会人向けのメンタルトレーニングを解説していて、事例を取り混ぜながら解説していますが、この書籍の中で、具体的にどうやって「潜在意識」を動かすかの方法を説明しています。1 冊目に比べて、実際にメンタルトレーニングを実践しようと考えているのであれば、こちらの書籍の方が具体的だし、子供よりも一般の方々を対象にしているので、解り易いかもしれません。本ブログで、多くの引用を用いて説明しています。

そして 3 冊目となる「自分の気づかない潜在能力を100%引き出す本」は、上記の 2 冊と重複するところが多々ありますが、潜在意識を動かすための方法をより具体的に、それでいてとてもわかり易く解説しています。流石に最新刊であるためか、書籍の構造として、前 2 冊に比べると良くできているような気がしています。2 冊を読了してからのこの最新刊の書籍は、かなり解り易かった!

それにしても、岡本氏の理論は、どの文献を読んでも一貫して変化がありません。残念ながら、多くの文献で同一筆者の複数の書籍を読了してみると明確になりますが、考え方が一貫している筆者は少ないように思います。「あれっ!そんなこと言ってなかったじゃん!」なんてことが多々あったりしていて・・・岡本氏の書籍においては(ただし、3 冊しか読了していませんが・・・)そうした矛盾点がありません。どれを読んでも、役に立つのではないかと思うのですが・・・

テニスというスポーツは、対戦相手が存在するメンタルスポーツ・・・そんなことを私個人は勝手に考えているわけですが、ジュニア世代(18 歳以下)のプレーヤの試合を観戦していると、その「技」と「体」に関して言えば、全国大会へ出場するようなプレーヤも、地区大会で敗戦してしまうような選手でも、それほど大きな差があるとは見えないのです。しかし、「心」の部分では、残念がら大きな差がある!

逆にいえば、「心」がうまく機能すれば、誰でも頂点に立つことができる。過去 3 年間、いろいろなジュニアの試合を観戦してきました。それこそ、国際大会に幼くして戦っている選手もみてきたし、中学時代からテニスを始めたジュニア選手も観戦してきました。技や体は、紙一重です。こうしたことを信じているから、メンタルトレーニングは大事なのです。

岡本氏は言っています。

あなたはすでにとてつもない力を持っています。ただ、その力の正しい使い方を知らないだけ。ですから、これから新しく能力を身につけるのではなく、自分が本来持っている力を解放するだけでいいのです。(p.8)

ちょっとした習慣を変えるだけで、人間が持っている潜在意識は必ず扉を開く、と主張しています。どうでしょう。ちょっと信じて実践してみたら。私は、可能性があるのであれば、やってみるべきである、と考えているので、何度も何度もこうした書籍を読了しています。

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いざという時に力を発揮するための 6 ヶ条

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年07月04日 | 最終更新日:2008年07月21日
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打たれ強さの秘密Okamoto Support Pic本ブログでは、メンタルトレーニングとして岡本正善氏の方法を推奨していますが、第 1 報として投稿記事「完璧主義者の欠点」を公開しました。

誰にでも当てはまる内容ではありませんが、多少なりとも「そっか!」と思える方がいれば、ブログとしては大成功だと思うのですが・・・本投稿記事は、第 2 報として、岡本正善著「「打たれ強さ」の秘密」(青春プレイブック新書:2000年4月)Okamoto Supportで説明されている「「打たれ強い心」になる 6 ヶ条」を簡潔に総括したいと思います。

岡本氏は、メンタルトレーニングというものは、それに対して、最初から懐疑的(効果を疑っていること)だったり、新しい思考パターンを受け入れようとしない場合、残念ながら思うような改善効果は無い、と断言しています。メンタルトレーニングの第 1 歩は、そのメンタルトレーニングを信じること!自分の思考パターンを変えたい、と思うこと。こんな簡単な前提条件をまずは知って以下の条件をこなしていきましょう。

岡本氏は、「いざという時に力を発揮できない理由」として以下の 3 点を挙げています。

  • 緊張のコントロール法を知らないから。
  • 集中力が出せなくなっているから。
  • 自分のリズムを失っているから。

上記をベースに、岡本氏は、「緊張」、「集中力」、「リズム」の 3 つをコントロールすることが、力を発揮する前提条件である、としています。更に「持っている能力」を発揮するための「潜在意識」を動かすためには、「イメージ力」と「適切な目標設定」が重要である、と主張します。

最後に、上記の 5 つ、即ち、「緊張」、「集中力」、「リズム」、「イメージ力」、「適切な目標設定」のかなめとなるのが「呼吸法」である、と締めくくっています。「呼吸法」は、意識と潜在意識のパイプ役であり、「できない自分」から「できる自分」へと切り替えるスウィッチになるとしています。

上記の「緊張」、「集中力」、「リズム」、「イメージ力」、「適切な目標設定」、「呼吸法」に関して、簡単で、それでいてとても重要なトレーニングの方法が解説されていますので、簡潔にそれぞれを説明していきましょう。

呼吸法

呼吸は、意識と潜在意識の両領域にまたがっている能力で、深呼吸することによって体中の細胞を活性化することができます。そうした重要な呼吸ですが、意外と軽視されている。より良い呼吸法を身に付けることによって、潜在意識を動かすためのスウィッチになります。

方法は極めてシンプルです。口からたっぷり息を吐く。そして鼻から吸う。お腹に息を入れる「腹式呼吸」にすることが肝心です。「腹式呼吸」が解らない場合は、横になって実践すれば、自然に「腹式呼吸」になります。

「腹式呼吸」を実践するとき、まずは吐くことに集中する!吸うことよりも吐くことが重要です。ゆっくり、たっぷり、時間を掛けて吐くことです。吸う時間の 2 倍の時間を掛けて吐くことが重要です。

1 日 5 分!1 週間ほど継続して実践する。就寝前や起床した時など、落ち着ける場所で集中して 5 分間、上記のような呼吸法を実践することが大切です。こうしうた呼吸方法を「リズム呼吸」と呼ぶことにします。これが全ての基本ですので、継続して練習することが重要です。

緊張とリラックス

岡本氏は、「緊張すること」は悪いことではない、と説いています。それどころか、「緊張」というのは、力を発揮するためのスタンバイ状態で、むしろこうした緊張感を力に変えることが大切で、「緊張」をコントロールすること」を習得するように推奨しています。

早速その自選方法を。前述した「リズム呼吸」を思い出して下さい。息を吐きながら、体の各パーツ(あご、肩、腕、腹、足のつま先と上から順番に・・・)を、それぞれ 30秒位かけてゆっくりと力を抜いていき、ダラーンとリラックスしていきます。そして、息を吸いながらグッと力をこめて、そして再度息を吐きながらリラックスする。こうした繰り返しを毎日 5 分で良いから継続して実践します。

上記を繰り返しているうちに、潜在意識が緊張とリラックスの場面を自然とリズム呼吸で調整できるようなります。

集中力

集中状態というのは、潜在意識が作り出すのもので、意識して集中しようとしてもそれは難しい。面白いと思えば、時間を忘れてしまったり、周囲の声が聞こえなくなってしまったようなことは誰でも経験あるでしょう。こうした状態を作り出すことが大切です。「集中できないと思い込んでいる自分」から「集中できる自分」へ切り替えることが重要です。ここで重要なのがやはり「リズム呼吸」になります。

まずは、吸って吐いてを繰り返します。そうです、リズム呼吸を実践します。そして、手の平の 1 点をひたすら見つめます。それを 5 分間。通常は、途中で「そんなに長くできるかよ!」と嫌になってしまう。これは集中していない自分が出ていることです。5 分間を計測するために、時計を使っても構いませんから、とにかく手の平の 1 点を見つめること 5 分間。途中で、なにやら別のことを考えるようですと集中していない、ということになります。

最初は、5 分間なんてできる人は少ないかもしれません。当初はできなくて良いんです。できなかったら「リズム呼吸」を実践して再度繰り返しやってみます。こうして、5 分間集中することによって、徐々に集中できるようになります。重要なことは、リズム呼吸を実践して集中すること!それによって、「集中できる自分」への切り替えのスウィッチをつかむことができるわけです。

イメージ

スポーツの世界では、このイメージすることは、イメージトレーニングと呼ばれていて、多くのアスリートが実践していますし、多くの文献も出版されていますので、その重要性を説くまでもないと思います。

早速実戦練習です。まずは、風呂上りに落ち着いた場所で、リズム呼吸をしながら「お風呂に入っていた時の自分」をイメージします。ここで重要なことは、単純にお風呂にいる自分の映像だけではなく、温かくなってくる感覚もイメージすることです。だんだんと体が温まってくるイメージや汗が出てくるイメージ。そういった「感覚」の部分もイメージすることが重要です。つい数分前に経験したことですから、イメージすることが簡単なはずです。

何日か継続すると、リズム呼吸をすると自然にお風呂のイメージが湧いてくるようになるはずです。再度確認しますが、重要なことはリズム呼吸をしながらイメージすること!数日継続した後、お風呂上りではない時に、リズム呼吸をして「お風呂に入っている」と自分に言い聞かせてみる。イメージが自然とわいてくるようなると、リズム呼吸でイメージ力を発揮できることが身に付いてきているといえます。

イメージ力をさらに研ぎ澄ませたものにするためには、視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚といった人間の 5 感をフルに活用してイメージすることが、更なる上のレベルへと向上することができます。

目標設定

目標設定は、メンタルトレーニングでは基本中の基本で、目標設定に関する記述がない書籍は存在していないのではないでしょうか。ただ、どの書籍も、具体的にどうやって目標を設定するのかが明瞭に設定されていないため、どうやったらいいのか、どうすれば効果的なのか、迷ってしまうことがよくまります。

しかし、岡本氏の目標設定は、明瞭かつ簡潔です!岡本氏は、潜在能力が動き出すような将来の目標の立て方は、以下の 2 つの条件をクリアするだけ、としています。

  • 目標を考えている時に心から楽しくなること。
  • 目標実現のために今何をすればよいかが具体的に考えられること。

まずは、3 年間先の目標を立ててみます。「私にできるだろうか」なんていう理性は必要ありません。とにかく、「3 年後にどうなっていたいのか」を考え、考えているとわくわくするような目標にすることが重要です。目標ではなく「夢」でもかまいません。

3 年後の目標が決まったら、次に「3 年後の目標のために 2 年後には何が必要か」を考え、更に「1 年後には何が必要か」を考え、更に 1 ヵ月毎に目標を立ててみます。そして、更に1 日、1 日に何が必要かをできるだけ具体的に設定するのです。最初から、完璧な目標でなくても構いません。少しづつ具体的に何が必要かが設定でいるようになるし、目標は常に変更しても構いませんから。

上記のような目標を設定できると、「今何をするべきか」に集中することができ、余計な考えを排除することができるようになるわけです。

リズム

頭と体のリズムが一致しているということは、力を発揮する最高のコンディションである、ということが言えると岡本氏は主張しています。特に、体内時計がリズムの重要な特徴です。

そこで、毎晩、寝る時に「何時に起床するか」をイメージします。リズム呼吸をしながら、明日何時に起床するかをイメージするのですが、この時に前述したように、単純に起床した時の映像だけではなく、目覚まし時計の位置やベルの音。更には、自分の体の感覚もイメージします。これを毎晩継続して実践します。少しづつ、イメージ通りに起床できるようなれば、リズムが自然と身に付いてきます。

上記のような体内時計の練習を繰り返し実践することで、例え何時に就寝したとしても、頭がすっきりと起床できるようになる。短時間睡眠でも、すっきりと起床できるようなるわけです。こうして、身に付いたリズムは、潜在意識を動かし、「いざという時に力を発揮できるようになる」のです。

総括

スポーツ選手が試合において、まずは「リズム呼吸」で潜在意識を目覚めさせます。テニスの場合だったら、サービスやコートチェンジといった場面でリズム呼吸を実践してみる。特に、サービスでは、ルーティーンの中にこのリズム呼吸を取り入れることによって潜在意識のスウィッチを入れることができるようになります。

そして、リズム呼吸を実践することによって、「今やるべきこと」を明確にして、そのことに集中できるようになるわけです。単純に「勝たなきゃいけない」とか「ミスショットをしてはいけない」といった過剰意識を捨て、安定した力を発揮できるようになるはずです。

参考文献

  1. 岡本正善著「「打たれ強さ」の秘密」(青春プレイブック新書:2000年4月)Okamoto Support
  2. 岡本正善著「「強い心」を作る技術」(講談社+α新書:2008年1月)Support2

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完璧主義者の欠点

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打たれ強さの秘密Okamoto Support Pic先日公開した投稿記事、「岡本正善氏のメンタルトレーニング」でご紹介した岡本氏ですが、もう一冊ご紹介しましょう。

上記の著者がどちらかというとジュニア向けのメンタルトレーニングが説明されていますが、もう一冊の岡本正善著「「打たれ強さ」の秘密」(青春プレイブック新書:2000年4月)Okamoto Supportは、一般に向けて書かれています。特に仕事を実践されている社会人向けの内容であるといっていいと思います。

だた、幼少期におけるメンタルトレーニングが重要である、というコンセプトは不動です。人間は、ほとんどの場合、本来持っている実力を発揮できていない場合が多く、そうした本来の実力を引き出すのが「自分の仕事」であるメンタルトレーナーである、と前置きしています。

さて、こちらの書籍に記されていることで、我が娘に向けて書かれているような記述がありますので、ちょっと自分用に記述しておきます。

きまじめ人間に都合の悪い点が一つあるとすれば、それは完璧主義におちいりやすいこと。自分のミスが許せなくなるのです。(p.54)

我が娘は、幼少のころは、ほとんど苦労無く育てることができた子供でした。やることなすことが、全て自然に完璧に近かった。幼稚園には、世間で言われる「お受験向けの幼稚園」に勉強もせずに合格(実は、お受験向けの幼稚園ということを親は全く知りませんでした・・・)。更に、そうした幼稚園で特別なことをやらずとも成績優秀と絶賛されていました。実質、同学年の半数以上が私立の小学校を受験したと聞いています。

幼稚園の担任の先生からは、小学校受験を勧められましたが、親も本人もまったく興味がなく公立の小学校へ。そして、成績優秀。更には皆勤賞(6 年間で欠席なし)や工作や習字、その他で数々の賞を受賞する・・・それらのために、家庭で何かを特別やっていたわけでもないのに。何もいわずとも、勉強は早朝自分で起きてやっていましたし。それこそ、「完璧」だったような気がしています。

そうした「完璧主義」に対して、以下のように忠告しています。

完璧主義におちいるとこんなことが起こる。(中略)いい点を見ないで悪い点ばかり過剰に意識してしまうから、リズムを崩してしまうのです。必死で努力している割りに鳴かず飛ばずで、大した結果が出ない。(p.58)

上記の部分を読むと、まさにこれだ、といった感覚に!自分の素晴らしいプレーは単なるワンショット。ガッツポーズをするわけでもなく淡々と試合を続けます。しかし、ミスショットに対しては、天を仰いだりうつむいたり。「悪い点ばかり過剰に意識」する。

そうした「完璧主義」に対して、以下のようなことを実践することを岡本氏は勧めています。

こんなドツボにはまった(悪い点ばかり過剰に意識すること)ときは、まず「今日よくやった点」を数え上げる。自分に厳しい人はこれがなかなか思いつかないので、昨日でも一週間前でもいいから、よかった点を五個でも十個でも、なるべくたくさんあげます。「よくやったぞ」と自分をほめることで、よいリズムを胸に刻む。それから、「改善したい点」をあげるのです。ただし具体的な改善策が浮かぶ場合のみ。項目は一つで十分です。(p.55)

上記にある通り、「よい点がなかなか思いつかない」現象は、我が娘がしょっちゅう起こしている現象です。「今日は何が良かった?」と質問しても「無い!」と回答することが多く、それでも「何か一つあるでしょう?」と聞き返して「無い!」となることが本当に多いわけです。例え、コーチから褒められたような事があったとしても自分で納得していない場合は、「よい点」としてあがってくることはありません。

こうして、具体的に身近の現象を解説されてしまっては、その解決策を実践してみたくなるはずですよね!

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強靭なメンタル::イワノビッチから学ぶ!

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連日の素晴らしい熱戦は、深夜にも拘らず私には心地よい睡眠不足になっている、なんてちょっと大袈裟かな・・・必死に眠気を抑えて、熱戦を観戦しているというのが正直なところです。

昨日(本当は本日の早朝といったところなのですが・・・)の「ウィンブルドン 2008」の女子 2 回戦。第 1 シードの「アナ・イワノビッチ::Ana Ivanovic」対「ナサリー・デシー::Nathalie Dechy」の試合は凄かった!試合時間 3 時間 24 分。結果は、以下の通りでイワノビッチが勝利。

Ladies’ Singles – 2nd Round
Player Country W/L Sets 1 2 3
Ana Ivanovic SRB Won 2 62 77 10
Nathalie Dechy FRA Loss 1 77 63 8

それにしてもファイナルセットがタイブレークではなくて、2 ゲーム差がつくまで継続されるなんてことは知りませんでした・・・試合中、ボールボーイも間違ったほどですから仕方ないのでしょうけど。

それにしても、昨年のストロークのみが目立ったイワノビッチから、決して調子が良いとは言えない状況下で、バックハンドからのスライスとアプローチショットからのネットプレー。更には、時折繰り出すドロップショット。まさに女王の座に相応しい素晴らしい展開でした。昨年と比べると一段と成長しての試合展開は見応えがありました。

試合の詳細は、「@nifty:Sports@nifty::本当は負けていた??イワノビッチ」に示されています。とても緊迫感がある投稿記事ですから、昨日の放送を見逃した人は是非ご確認を。

1-0 でセットカウントをリードされたイワノビッチ選手の第 2 セット。デシー選手のマッチポイント。イワノビッチ選手は万事休す!渾身のフォアーハンドストロークはネット。試合が終わったと誰でも感じた一瞬だったのですが。ネットしたボールがデシーのコートに落ちます。その時の感想を、イワノビッチは以下にように試合後語っています。(インタビュー内容は、「The Championships, Wimbledon 2008::Ivanovic admits lucky escape」からの抜粋です)

It felt like time stopped for a moment as I hit that forehand. I thought I hit a pretty good shot and I moved forward – but then the ball hit the net and it was in the air for a couple of seconds. I thought the ball might go out and the match would be over.

イワノビッチ選手本人も、「the match would be over」と言っていますから、試合は終わったと感じていたのですね。あのフォアーハンドショットは、「pretty good shot」だったわけですから、自分としては納得したショットだったのでしょう。そうした納得したショットだったからこそ、ネットを超えたのだろうと想像できます。

インタビューでは、更に以下のように続きます。

Today after that match point, I felt like it was a new match for me from then on and that I had a new opportunity. From then on I felt as if I had nothing to lose because it was as if I had really lost the match already and been given another chance, so from there I could only win.

あの渾身のフォアーハンドがネットを越えてマッチポイントをしのぐと、イワノビッチ選手は、「it was a new match for me」と気持ちを切り替えます。つまり、あのネットにかかったポイントを境に、イワノビッチ選手は、新しい試合が始まったと自分に言い聞かせていたのです。そして、「nothing to lose」と覚悟を決めました。「失うものはない」し、訪れたチャンスを生かして勝つしかない、と思ったと言っているわけです。

どうやって、こうした強靭なメンタルを手に入れるのでしょうか。ある種の開き直りは、これまでに培ってきた経験と練習の上に成り立っているのでしょう。この経験からいろいろなことを学んだと締めくくっていて、今後の 3 回戦以降、本当に強いイワノビッチに成長して行くかもしれませんね。

第 1 シード・・・ウィンブルドンの優勝候補筆頭と私の中では確信したゲームでした・・・

【追記:2008年06月27日】
マリア・シャラポワ選手が 2 回戦で姿を消しました・・・昨年の試合運びとは様相が違っていたのでかなり期待していたのですが、肩の故障も手伝ってか早々と敗退。これでイワノビッチ選手の優勝が更に見えてきた!?

【追記:2008年06月28日】
イワノビッチ選手は、続く 3 回戦での対戦相手は、中国の Zheng Jie (WTA 133 位) で、なんとなんと 1-6、4-6 であっさり負けてしまいました・・・ちょっと複雑な気持ちですが、この中国の選手は、身長 165cm!データによれば、中国をベースにするアジアの選手。これで、日本人でも活躍できるはず、と確信したのは私だけではないはずですよね。

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