勝負脳が「金メダル」をもたらした!北島康介選手

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月26日 | 最終更新日:2008年08月26日
カテゴリー:脳科学をベースに | タグ: ,

ShoubuShoubu Support最近の傾向として、「勝負脳」に関する投稿記事へのアクセス数が激高・・・これまでも「勝負脳」に関する投稿記事は公開していたのですが、それほどアクセス数が驚くほど多いわけでもなく、あくまでも自分のための記憶として記事を公開していました。

それにしても、キーワードを「勝負脳」としてのアクセスが多過ぎる!そこで、原因を調査してみると・・・どうやら、北島康介選手らの日本競泳チームが「勝負脳」の生みの親、林成之氏の講義を受講していた、というのが公開されたことが原因らしいのです。

「イザ!::「北島連覇の裏側は勝負脳 林成之・日大大学院教授」」にまさにその内容が記載されています。

競泳の日本代表チームに「世界で勝つための脳科学戦略」を伝授した林成之・日大大学院教授は、北島の偉業の要因について「勝負に勝つための脳の機能 “勝負脳” を完全に発揮した」とみている。脳神経外科が専門の林教授は、大会前の韓国・済州島合宿など 3 回にわたり競泳チームに講師として参加、選手に「人間の能力を最高に発揮する方法」を専門家として講義した。

まさに、「勝負脳」に関しての内容が伝授されたという報告ですね!私は、この林成之氏の新書、林成之著「勝負脳の鍛え方」(講談社現代新書:2006年10月)Syoubu Support 2を読んでから、脳科学の世界にどっぷりとつかっていますが、こうして登場されると全く私とは関係のない世界での話ですが、嬉しいですね!

ニュースは、さらに続いて以下のような内容を掲載しています。

林教授は北島の栄冠を「勝つことではなく、“勝ち方” に執着した結果」と指摘する。最高の力を発揮するには、相手との勝ち負けではなく、「過去最高の自分をさらに乗り越える」という考えが重要だという。

その能力が発揮されたのは百メートルの決勝。予選、準決勝で北島の記録を上回った新星、ダーレオーエンの存在をネガティブにとらえず、「あくまで自己ベストの更新、自分に勝つこと」という目的意識で臨んだことが勝因だと分析する。

同教授はまた、北島の試合前後の発言にも注目する。「決して否定的な言葉を吐かず、自分を追い込んでいる」。頂点を極めた人間が「自己を守る本能」を乗り越え「有言実行で高みを目指した」姿勢こそ北島の “脳力” だと感嘆した。

北島について林教授は、運動神経のリズムや、ゴール直前でストップをかけない脳の働きなど、脳と体の連係において「すべてをクリアした最高の選手」と称賛する。

以前から、「勝負脳」、即ち「脳科学」がテニスに貢献することは明確で、それこそ膨大な!?文献を読了してきました。まさに、その時間が無駄になっていない、と確信させてくれる記事ですが、今は、「外国人選手が特に脳科学を応用している」ということは聞いたことがありません。にもかかわらず、素晴らしい戦績をあげている・・・私の興味は、今は脳科学そのものから、「脳科学が主張する Know-How は、どうやって身につくのか」へ移行しつつあります。

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ここ一番であがらない自分になる本

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月23日 | 最終更新日:2008年08月23日
カテゴリー:心理学をベースに | タグ: , ,

OkamotoOkamoto Support 1これまで多くの心理学や脳科学の本を読了し、最終的には、岡本正善氏のメンタルトレーニングが最も理解し易く、それでいて実践方法や練習方法に関しての記述が多く、メンタルトレーニングを自分で実践しようと考えている方々にはお勧めです。

そんな岡本氏の最新刊、岡本正善著「ここ一番であがらない自分になる本」(イースト・プレス:2008年8月)Okamoto Support 2を購入、一気に読了しました。

これまでのような理論的な解説は少ないのですが、これまでよりもより実践的に記述されていますから、直ぐにでもメンタルトレーニングを実践したい方々には、これまでで最も優れた内容になっているのではないでしょうか。(といっても、岡本氏の書籍全てを読了したわけではないので、最良ですとは言えませんが・・・)

岡本氏が主張する「いざという時に力を発揮するための 6 ヶ条」は、この最新刊でも健在で、変化はありません。再度、「6 ヶ条」を記述しておきましょう。

  1. 呼吸法
  2. 緊張とリラックス
  3. 集中力
  4. イメージ
  5. 目標設定
  6. リズム

最新刊では、特に「イメージ」に関して、これまで以上に詳細に記述されていて、五感を使った「体感イメージ」と他人事としての「客観イメージ」の 2 つのイメージに関しての説明が加えられています。それぞれのイメージ関するトレーニング方法が記述されていますから、とても参考になると思います。

私はこれまで、メンタルトレーニングとは、とにかくプラス思考になることだと考えていましたが、本書では、マイナス面を認識したうえで、プラス思考への転換を図ることが重要である、と解説しています。イメージトレーニングでも、良いことばかりをイメージするのではなく、ピンチになったようなこともイメージして、そのピンチを乗り越える時のイメージを実践することが重要だ、としています。

上記は、私にとっては新たな発見でした!

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攻めるテニス

にほんブログ村 テニスブログへ Blog Ranking公開日:2008年08月21日 | 最終更新日:2008年08月21日
カテゴリー:テニスの技術, 新しい考え方 | タグ: ,

昨日の投稿記事、「人生を左右するセルフジャッジ」で素晴らしいコメントを bunbun さんから頂きました。bunbun さんのお仕事柄、投稿記事として公開して良いものなのか、ちょっと迷いましたが、「まっ、いっか!」と勝手に判断しました・・・後半に、私なりの考えも総括しました。

まずは、bunbun さんのコメントから・・・(投稿記事として、多少、文言を修正しています)

長いので先に要点を。「攻めるって何?」に関してのあくまでも私の主観です。

  • 戦術や技術は「攻める」「守る」両方が必要
  • 意識やメンタルのレベルでは、「攻める」

攻守のバランスの中心は、前の年齢より攻撃的になっていく。そしてテニス自体の進化でバランスの中心が攻撃的になっている。気持ちが引くと「攻める」も「守る」もうまくできないけれど、気持ちが引かない大切さや気持が引いていない状態のプレーを表現するのに「攻める」という言葉の方が分かりやすいから。

「攻める」って「意識やメンタル」だと思います。「戦術」や「技術」的には、「攻め」も「守り」も大切だと思います。

より活きたボール、よりポジションを前、より角度をつけ、より相手を追い出す、より早い展開・・・等は、勝つためにそれをする必要があるだけだと思います。やはりバランス。バランスの中心が、昔より攻撃的な場所に移っただけで、「攻め」も「守り」も必要だと思います。とはいえ、それをほとんどの中学 3 年生にとって、それを理解するのは難しいなと感じてはいます(この 3 年くらいで気付きました)。だから、選手には「攻める」って説明していいと思います。

特にジュニアは、年代が上がるごとにパワーもテクニックも上がるから、ジュニア選手の意識は「攻める」でいいのだと思います。テニス全体の進化も、もちろん含めてです。

でも、コーチは、ディフェンスの技術やバランスのいい戦術を自然に覚える練習を混ぜながら「攻めろ」って言うのが分かりやすいのかなって思っています。選手の特性に合わせてでしょうけど。

例えば、超攻撃的な選手は、ポジションが前のことが多いので、パッシングを打つ機会は少ないかもしれませんけど、打つときはパッシングを打つポジションが前の方になります。ってことは、相手の体にぶつけるとか、コースでなくてスピードで抜き切っちゃうとか、が戦術。足元のボールを下がりながらピックアップすることもあるからその練習をしたり、ドライブボレーでパスを打ったりする練習をしたりするのが技術。これは、表現次第で攻撃ですけど、その選手のバランスの中では守りだと思います。どう守るか。

でも、これを選手に「守りの練習」って言うとポジションが下がってしまうし、理解してもらいにくい。だから、単に状況説明だけして「攻撃的なパッシングの練習、攻撃的なプレーの人のための○○」って言います。(普通に理解できる選手もいます。)

例を上げたらきりないですけど、もしコーチが「攻める」の一言で片づけていたら、テニスの特性を理解していないからか、上の説明が面倒だから言っていないか、選手には深く考えないでほしいと思って言っていないかと思います。

上記から、キーワードは、「攻める」、「守る」、「ディフェンス」といったところでしょうか。特に、テニスの世界では、「攻守のバランス」ということが主張され、その理解を正しくしないと勝利には結び付かない、といったところでしょうか。

さて、上記のキーワードに関して、私なりに総括しておきたいと思います。

私にとって、「攻める」ということは、まさに意識やメンタルの面を指していますが、もうちょっと解釈を拡大して、「自分が理想としている試合展開を積極的に実践すること」を指しています。ストローカーは、徹底して対戦相手のショットをストロークでリターンする、ボレーヤーは徹底してネットプレーを展開する・・・これが私が考えている「攻めるテニス」です。

当然ですが、全てのショットをストロークだけだったり、ボレーだけだったりしては、試合は成立しないでしょうから、対戦相手のショットに合わせて、いろいろと工夫する必要があります。私は、ここで「工夫」と表現します。決して「守る」とは表現ししないことにしています。

bunbun さんが上記のコメントで、以下のように表現しています。

超攻撃的な選手は、ポジションが前のことが多いので、パッシングを打つ機会は少ないかもしれませんけど、打つときはパッシングを打つポジションが前の方になります。ってことは、相手の体にぶつけるとか、コースでなくてスピードで抜き切っちゃうとか、が戦術。足元のボールを下がりながらピックアップすることもあるからその練習をしたり、ドライブボレーでパスを打ったりする練習をしたりするのが技術。これは、表現次第で攻撃ですけど、その選手のバランスの中では守りだと思います。どう守るか

上記の表現の中の一連のショットバリエーションは、やっぱり「攻めるテニス」であって「守る」ことではないと考えています。「守る」と表現してしまうと、どうしても「安全に」とか「ミスショットを減らす」といった方向に考えがちになってしまいますから。

我が娘は、「守る」ことを勝手に拡大解釈していて、ネットプレーをしない、ミスショットをしない、無理をしない、といった解釈をしていたようです。自分のテニスは、ネットプレーを絡めて、積極的に前に前に出るテニスであるはずが、ストロークを主体に(というより、ストローク一辺倒!)試合を展開する。当然、自分のテニスではありませんから、ミスショットがかさみ、最終的にはイージーミスでポイント失う・・・そんな事ばかりを繰り返していました。

対戦相手によっては、自分の理想とするテニスをさせないように試合を展開する選手が登場します。当然レベルが高ければ、そうした戦略をとってくる選手がいますが、そうした時にまったく自分のテニスができず、防戦一方(まったく自分のテニスをしないこと)になってしまう・・・私はそうしたテニスを「守る」と表現したいと考えています。たとえば、ボレーヤーに対して、深いベースライン際へのロブばかりをリターンしてくれば、ボレーが出来なくなるわけですから、ストロークを多用する、何て展開にはまってしまったとき、「守るテニス」と表現したいと考えています。

もう一つ!「ディフェンス」に関しての私の考えを記述しておきたいと思います。

簡単に言ってしまえば、「ディフェンス」という言葉は「守る」ということではない、と考えています。これは、私の極端な経験から来ていますが、「君達のディフェンスは、まったく攻めていない!それでは学生日本一は望めない」と学生時代に大学バスケットボール部に所属している時に指摘された就任早々の監督から受けたコメントでした。この監督(その後、全日本バスケットボールチームの監督に就任しました・・・)によれば、「ディフェンスとは、相手が維持しているボールを奪いに行くことであって、ゴールされないように守ることではない」と言われたのが、強烈な印象で残っているのです。つまり、この監督にとっては、「守る」という言葉が存在しないのです!

「攻めるテニス」・・・私は、「攻守のバランス」ではなく、「攻撃と工夫」と表現したい・・・そんな事を考えているわけですが、とにかく、「自分が理想としている試合展開を攻撃と工夫で積極的に実践するテニス」という意味で、上記をベースに「守るテニス」は私の中には存在していないわけです。

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コーチの役割

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カテゴリー:異業種から学ぶ | タグ:

選手の陰になってしまって、ちっとも目立つことのないコーチの存在。もうちょっとオリンピックでもコーチや監督に着目して報道してくれても良いような気がしますが・・・先日、100m 平泳ぎで「金メダル」を獲得した北島康介選手。200m 平泳ぎでも「金メダル」。前人未到の競泳競技 2 種目 2 大会連続「金」の偉業を達成。更に、中村礼子選手の 200m 背泳ぎの「銅メダル」は、オリンピック 2 大会連続。

北島選手や中村選手のコーチは、東京スウィミングセンターに勤務する平井伯昌(ひらいのりまさ)[1]コーチ。既に 10 年もの間、北島選手達のコーチだそうです。そんな平井コーチが密かに!?開設しているブログの中の「チーム平井練習日記::応援ありがとうございました。」で、「コーチが選手にしてあげなければならないことは、スタート台にたつ前に不安要素を消し去ってあげておくこと」と明言しています。意外とシンプルですが、できているコーチというのはそれこそ意外と少ないのではないでしょうか!?

「チーム平井練習日記::次へ向かっていこう」では、「我々指導者は、平凡な人間なのでよっぽど言葉使いや態度など気をつけることはもちろん、指導力の向上を常に目指していくことを心がけないといけない」と記述しています。

テニスを振り返っても、平井コーチのようなことを徹底しているコーチというのは、どれ位いらっしゃるのでしょうか?いろいろな大会へ足を運ぶと、選手を指導しているコーチをよく見掛けますが、「なぜできない・・・」、「あそこで攻めることができないのが問題だ・・・」、「対戦相手の状況をみていなかっただろ・・・」等々、とにかく問題点ばかりを周囲に聞える位の大声でがなりたてているコーチをよくみかけます。どんな形でも、試合に勝利しても「問題点」を並べあげるのが日本人テニスコーチ典型的な形!?と勘違いされてしょうがないですよね。敗戦に対して悪かった点を反省することは重要ですが、「不安を取り除いてやる」、「よっぽど言葉使いや態度など気をつける」という考えが選手に伝わっていない!これでは、選手の技術的な成長があっても、メンタル面での成長は望めません。

上記を改善していかなければ、日本選手の世界での活躍は望めないのでは・・・と最近強く感じています。幼い頃から、「問題点」を指摘し、修正し、改善していくことに長けている日本人は、もうちょっと選手自身はもとより、親やコーチや監督といった選手の周囲の存在がポジティブに振る舞う必要がある・・・そう思っているわけですが、何か違っているかな・・・

注:1
1963 年東京都出身。6 歳の時に「このままでは肥満児になる」と言われたことがきっかけで、東京スイミングセンターで水泳を始める。早稲田高校、早稲田大学で水泳部に所属。卒業後はかつて通っていた東京 SC に就職し、インストラクターとなる。2000 年シドニー五輪、04 年アテネ五輪の競泳日本代表コーチ。今回の世界水泳には、東京 SC から北島康介、中村礼子、桜井裕司、上田春佳、伊藤真の 5 選手が出場する。

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北島康介選手から学ぶ「弱さ」を認めるということ

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カテゴリー:異業種から学ぶ | タグ: ,

日本中が歓喜した北島康介選手の 2 大会連続での 100m 平泳ぎでの「金」。既に多くのブログで記述されていますし、街には号外が出たほどですから、知らない方はいないでしょうね。準決勝を 2 位通過。1 位通過したアレクサンドル・ダーレオーエン選手は、北島選手の宿命のライバル、ブレンダン・ハンセン選手が持つ世界記録に迫る記録。決勝での泳ぎが注目されました。

そして・・・

前半の 50m を準決勝での結果を反省しての抑えた泳ぎ。3 位で前半を折り返し、そして後半 50m で一気に爆発する。折り返した直後にリードし、そして最後は、世界新記録での「金メダル」という結果でした。

「スタートの思い切り」「ストロークのテンポを落とす」「ラスト 10 メートルからタッチまでのイメージ」。12 年間苦楽を共にしてきた師弟は、3 ヶ条に即して何を改め、どう泳ぐかを徹底的に話し合った。決勝前には「何も話すことがなくなった」(平井コーチ)

素晴らしいですよね!テンポを落とす・・・そんな事が、あの決勝の舞台でできるメンタル面での強さはどっから出てくるのでしょうか・・・試合後のコメントで、北島選手が、「準決勝での反省もあって、決勝戦での戦い方をきちっとイメージします」といっていたのも印象的ですが、私個人としては、前回のアテネオリンピック後に、世界では宿敵ハンセン選手に惨敗、更には日本国内でも勝てませんでした。

そうした中、「しょうがないですね・・・これが今の自分の実力なんです。北京に向けて、再度立て直します」とインタビューに答えていました。世界で、「金メダル」をとったトップ選手が、きちっと自分の弱さを確認する・・・なかなかできないことではないでしょうかね!?弱さを確認して、北京に向けて何が必要なのか。それを、3 つに絞って実践する。弱さを確認した上での実践。これが北島選手の今回の「金メダル」だったのではないでしょうか。

こうした「弱さを認識すること」は、メンタルトレーニングでも記述されてはいるのですが、基本中の基本といわれながらも、そうした基本がきちっとできること・・・これが一流の証しだと私は思うわけです。

200m が残っている北島選手。まだまだ康介旋風は起こりそうです。

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アンソニ・ロビンズの「神経連想コンディショニング」がいい!

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カテゴリー:心理学をベースに | タグ: , , ,

メンタルトレーニングは、スポーツ心理学の中の一分野である、と理解しています。私個人としては、人間の心理というものは、国民性や文化によって、その対応策は変化すべきであると勝手に解釈しているので、これまで海外の専門家に注目していませんでした。日本の専門家の本は、既に 20 冊以上(ひょっとするもっとかも・・・)を読了していますが、結果的には、岡本正善氏が主張する「メンタルトレーニング」と佐藤富雄氏が主張する「口ぐせ理論」を支持しています。

最近になって、海外にも視点を転じて、最初にジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 4を読了しました。スポーツ心理学の権威で、プロテニスの世界で唯一公認されたメンタルトレーニングの専門家で、数多くのプロテニスプレーヤにメンタル・タフネスを享受した実績があります。

しかし、ジム・レーヤー氏の「メンタル・タフネス」には即効性が感じられないことと、その理論展開が難しく、長期に渡って理解を進めていく場合であれば、素晴らしいのかもしれませんが、即効性や自分で簡単にできる、という視点でのメンタル強化を考えると適していないように感じています。

RobinsRobins 1そこで、意外と知られていないようですが!?アンドレ・アガシ選手を復活に導いたアンソニ・ロビンズ氏に注目しました。アンソニ・ロビンズ[1]は、結構以前から名前を知っていたのですが、以前は全く心理学やスポーツ心理学に興味がありませんでしたから、本を手に取って読んでみようなんて考えたことがありませんでしたが・・・今更のように興味が湧いてきて。

アンソニ・ロビンズ著、本田健訳「一瞬で自分を変える法」(三笠書房:2006年11月)Robins 2は、原書は「Unlimited Power」というタイトルで、アンソニ・ロビンズ氏の処女作。日本語で、「一瞬で」というタイトルなので、半信半疑で読み進めましたが、なんとなんと結構内容が充実している!ただ、どうやって実践するのかが不明瞭でしたが、本書の序盤に、神経言語プログラミング(NLP)をベースにしていると解説されていました。

「神経言語プログラミング::NLP」とは、Neuro Linguistic Programming の略で、神経(主に人間の五感)、言語、行動を主な対象しての心理学のようです。アンソニ・ロビンズ氏は以下のように説明しています。

NLP は、自分自身とのコミュニケーションのとり方を研究するもので、能力を最大限に高める状態をつくることで選択肢の幅を広げる方法を教えてくれる。わかりやすく言えば、NLP は、人間の脳を思いどおりの方向へと導くための系統立った枠組みであり、自分が望んだとおりの結果をだすために脳を最大限に活用するための科学である。(p.51)

上記の定義は、私個人には衝撃的でした!心理学でありながら「脳を最大限に活用するための科学」としているため、説得力がありますし、これまで勉強してきた心理学と脳科学を統合しているような気がしたからです。

DreamDream Supportさて、ロビンズ氏の処女作である上記の書籍は、実践編というよりは、概念編とでもいうべき内容で、実際の行動計画を立てるには不十分だし、NLP をベースにしている、ということは理解できますが、NLP そのものなのかどうかが解りません。

そこで、アンソニ・ロビンズ氏の 2 冊目となるアンソニ・ロビンズ著、本田健訳「一瞬で「自分の夢」を実現する法」(三笠書房:2007年12月)Dream Support 2を購入し、読了しました。

こちらは、まさに実践編です。私個人としては、2 冊をまとめて 1 冊にして欲しかったのですが、結局は原書の初版が 1986 年と 1991 年とその間、5 年間もありますから、その 5 年間で総括していったのでしょう。2 冊は、まとめて読了することをお勧めします。

さて、NLP をベースにしたアンソニ・ロビンズ氏ですが、独自の視点での論理展開もありますし、「神経言語プログラミング::Neuro Linguistic Programming」という言葉に疑問を持ったロビンズ氏は、独自の言葉、「神経連想コンディショニング::Neuro Associative Conditioning (NAC)」という言葉に置き換えています。

基本は、人間の五感、言語(言葉)、そして行動といった視点は NLP と同じですが、もうちょっとシンプルに、そしてより実践し易いように改良が加えられています。ちょっと気になるのは、日本語の出版までに時間の経過が長いことぐらいですが、これまで主張してきた、感じること、口ぐせ、脳科学など全ての内容が盛り込まれていて、とても衝撃的です。

【追記:2008年08月11日】
上記の「神経連想コンディショニング」に関して記述されているアンソニ・ロビンズ著、本田健訳「一瞬で「自分の夢」を実現する法」(三笠書房:2007年12月)Dream Support 2を総括している素晴らしい投稿記事を発見しました。

「リラックマのごゆるり読書日記::一瞬で自分の夢を実現する方法 アンソニーロビンズ 訳 本田健」
がそれです。特に後半に記述されている以下の部分で書籍の内容が把握できます。

  • 決断の法則:決断した瞬間にあなたの運命は変わる
  • 苦痛と快楽の法則:苦痛と快楽で常に綱引きしている
  • 信念のカイゼン:古い信念を新しい信念に置き換える
  • コンディショニング:信念を永続的なものにする
  • 神経連想コンディショニング:手を切りたい行動とおさらばする
  • 適切な質問とは:適切な質問が黄金の答えを引き出す
  • 変身ボキャブラリー:言葉は魔法のように気持ちを変化させる
  • メタファー:特定のシンボルが人間の行動を左右する
  • 10 の感情:熱く生きるために感情が必要だ!
  • 想像力:イメージが行動させる、行動がはずみをつける

素晴らしく簡潔に、それでいて全てのポイントを総括しています。これで、興味が出た方は書籍を購入して理解を深めて頂きたいと思います。

注:1
ロビンズ,アンソニー(Robbins,Anthony)
世界ナンバーワン・カリスマコーチとして活躍。個人の未開発のままになっている能力をいかに引き出すか、その画期的な方法で世界的に有名なロビンズ・リサーチ・インターナショナル社長。

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試合中の素振りは是か非か!?

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カテゴリー:心理学をベースに | タグ: , ,

ジュニアテニスの大会を観戦していると、多くのジュニア選手が試合の真っ最中に素振りをしている光景をみます。そう言いながら、我が娘も試合中に素振りをすることがよくあります。フォアーハンドストローク、バックハンド、更にはサーブでの手の振り等々。

この光景を見て最近考えていることがあります。それは、この試合中の素振りは良いことなのか!?結論から先に言うと、あくまで独断と偏見でしょうけど、「試合中の素振りは悪いこと」と最近では解釈しています。

最近読了したジム・レーヤー著「メンタル・タフネス」(ワニ文庫:2003年12月)Mental Toughness Support 2においては、テニスは隙間時間の過ごし方が大切で、どうやってこの隙間時間を過ごすかが勝敗を分けるとしています。そして、この隙間時間こそ、自分のベストのプレーができるようにメンタルを調整すべきである、としているわけです。

ところが、試合中に実践している素振りはどんな状況で実施しているでしょうか?通常は、ミスショットをした後やダブルフォルトを犯してしまったようないわゆるミスに対しての修正のための素振りになっていないでしょうか?つまり、せっかくの隙間時間を、既に犯してしまったミスショットを素振りによって再度確認している。もっと言えば、マイナスのイメージを助長している!特別に、ミスに対して原因が明確な場合はこうした素振りも効果があるかもしれませんが、通常はたった数十秒の隙間時間にミスショットを修正することなど不可能だと私は考えています。特にジュニアの選手にとっては。

そんなミスショットの後の素振りに貴重な隙間時間を費やすくらいなら、きちっとそれまでのポイントの動向を熟考して、次のポイントのための戦略を立案するとか、次の攻撃や守備に関する素晴らしいイメージを描いて、次のポイントに備えたりした方が、勝負を考えてた時には効果があると考えます。

日本人は、特にスポーツの世界で大きく外国人と違っているところがあるといわれています。それは、ミスショットに対する対処の仕方。例えば、男子プロゴルファーであるタイガー・ウッズ選手は、試合中はその日で一番良かったショットのみを試合後に何度か練習してその日を終わる。一方で、日本人選手は、最も上手くいかなかったショットを嫌というほど繰り返し・・・この違いが、実は大きな違いとなって試合結果に跳ね返ってくる、と指摘している方々がいらっしゃる。

テニスでも、ロジャー・フェデラー選手は、隙間時間にじっとラケットのガットを見入っているかガットをいじっている・・・決してミスショットの後、素振りをしていませんよね!フェデラー選手のみならず、トップレベルのテニスプレーヤーが試合中に素振りをしている光景は少なくとも私の記憶にはありません。

日本人は、物心がつく頃から、問題点を洗い出し、その問題点を解決するように教育されています。自分の良いところや長所を前面に出すことは、日本の文化として受け入れ難いところがあるわけです。一方で、欧米の文化は、幼い頃から長所を伸ばすように教育されています。良いところを指摘して、強調して、そしてそれを自覚する。ちょっと日本人にはなじまないのですが、それがメンタル面ではプラスの方向付けを可能にする、と考えています。

メンタル面での強化は、上記のような些細なこと!?から始める必要がありそうです。

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