攻めるテニス
公開日:2008年08月21日 | 最終更新日:2008年08月21日
カテゴリー:テニスの技術, 新しい考え方 | タグ: メンタル, 戦略 |
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昨日の投稿記事、「人生を左右するセルフジャッジ」で素晴らしいコメントを bunbun さんから頂きました。bunbun さんのお仕事柄、投稿記事として公開して良いものなのか、ちょっと迷いましたが、「まっ、いっか!」と勝手に判断しました・・・後半に、私なりの考えも総括しました。
まずは、bunbun さんのコメントから・・・(投稿記事として、多少、文言を修正しています)
長いので先に要点を。「攻めるって何?」に関してのあくまでも私の主観です。
- 戦術や技術は「攻める」「守る」両方が必要
- 意識やメンタルのレベルでは、「攻める」
攻守のバランスの中心は、前の年齢より攻撃的になっていく。そしてテニス自体の進化でバランスの中心が攻撃的になっている。気持ちが引くと「攻める」も「守る」もうまくできないけれど、気持ちが引かない大切さや気持が引いていない状態のプレーを表現するのに「攻める」という言葉の方が分かりやすいから。
「攻める」って「意識やメンタル」だと思います。「戦術」や「技術」的には、「攻め」も「守り」も大切だと思います。
より活きたボール、よりポジションを前、より角度をつけ、より相手を追い出す、より早い展開・・・等は、勝つためにそれをする必要があるだけだと思います。やはりバランス。バランスの中心が、昔より攻撃的な場所に移っただけで、「攻め」も「守り」も必要だと思います。とはいえ、それをほとんどの中学 3 年生にとって、それを理解するのは難しいなと感じてはいます(この 3 年くらいで気付きました)。だから、選手には「攻める」って説明していいと思います。
特にジュニアは、年代が上がるごとにパワーもテクニックも上がるから、ジュニア選手の意識は「攻める」でいいのだと思います。テニス全体の進化も、もちろん含めてです。
でも、コーチは、ディフェンスの技術やバランスのいい戦術を自然に覚える練習を混ぜながら「攻めろ」って言うのが分かりやすいのかなって思っています。選手の特性に合わせてでしょうけど。
例えば、超攻撃的な選手は、ポジションが前のことが多いので、パッシングを打つ機会は少ないかもしれませんけど、打つときはパッシングを打つポジションが前の方になります。ってことは、相手の体にぶつけるとか、コースでなくてスピードで抜き切っちゃうとか、が戦術。足元のボールを下がりながらピックアップすることもあるからその練習をしたり、ドライブボレーでパスを打ったりする練習をしたりするのが技術。これは、表現次第で攻撃ですけど、その選手のバランスの中では守りだと思います。どう守るか。
でも、これを選手に「守りの練習」って言うとポジションが下がってしまうし、理解してもらいにくい。だから、単に状況説明だけして「攻撃的なパッシングの練習、攻撃的なプレーの人のための○○」って言います。(普通に理解できる選手もいます。)
例を上げたらきりないですけど、もしコーチが「攻める」の一言で片づけていたら、テニスの特性を理解していないからか、上の説明が面倒だから言っていないか、選手には深く考えないでほしいと思って言っていないかと思います。
上記から、キーワードは、「攻める」、「守る」、「ディフェンス」といったところでしょうか。特に、テニスの世界では、「攻守のバランス」ということが主張され、その理解を正しくしないと勝利には結び付かない、といったところでしょうか。
さて、上記のキーワードに関して、私なりに総括しておきたいと思います。
私にとって、「攻める」ということは、まさに意識やメンタルの面を指していますが、もうちょっと解釈を拡大して、「自分が理想としている試合展開を積極的に実践すること」を指しています。ストローカーは、徹底して対戦相手のショットをストロークでリターンする、ボレーヤーは徹底してネットプレーを展開する・・・これが私が考えている「攻めるテニス」です。
当然ですが、全てのショットをストロークだけだったり、ボレーだけだったりしては、試合は成立しないでしょうから、対戦相手のショットに合わせて、いろいろと工夫する必要があります。私は、ここで「工夫」と表現します。決して「守る」とは表現ししないことにしています。
bunbun さんが上記のコメントで、以下のように表現しています。
超攻撃的な選手は、ポジションが前のことが多いので、パッシングを打つ機会は少ないかもしれませんけど、打つときはパッシングを打つポジションが前の方になります。ってことは、相手の体にぶつけるとか、コースでなくてスピードで抜き切っちゃうとか、が戦術。足元のボールを下がりながらピックアップすることもあるからその練習をしたり、ドライブボレーでパスを打ったりする練習をしたりするのが技術。これは、表現次第で攻撃ですけど、その選手のバランスの中では守りだと思います。どう守るか
上記の表現の中の一連のショットバリエーションは、やっぱり「攻めるテニス」であって「守る」ことではないと考えています。「守る」と表現してしまうと、どうしても「安全に」とか「ミスショットを減らす」といった方向に考えがちになってしまいますから。
我が娘は、「守る」ことを勝手に拡大解釈していて、ネットプレーをしない、ミスショットをしない、無理をしない、といった解釈をしていたようです。自分のテニスは、ネットプレーを絡めて、積極的に前に前に出るテニスであるはずが、ストロークを主体に(というより、ストローク一辺倒!)試合を展開する。当然、自分のテニスではありませんから、ミスショットがかさみ、最終的にはイージーミスでポイント失う・・・そんな事ばかりを繰り返していました。
対戦相手によっては、自分の理想とするテニスをさせないように試合を展開する選手が登場します。当然レベルが高ければ、そうした戦略をとってくる選手がいますが、そうした時にまったく自分のテニスができず、防戦一方(まったく自分のテニスをしないこと)になってしまう・・・私はそうしたテニスを「守る」と表現したいと考えています。たとえば、ボレーヤーに対して、深いベースライン際へのロブばかりをリターンしてくれば、ボレーが出来なくなるわけですから、ストロークを多用する、何て展開にはまってしまったとき、「守るテニス」と表現したいと考えています。
もう一つ!「ディフェンス」に関しての私の考えを記述しておきたいと思います。
簡単に言ってしまえば、「ディフェンス」という言葉は「守る」ということではない、と考えています。これは、私の極端な経験から来ていますが、「君達のディフェンスは、まったく攻めていない!それでは学生日本一は望めない」と学生時代に大学バスケットボール部に所属している時に指摘された就任早々の監督から受けたコメントでした。この監督(その後、全日本バスケットボールチームの監督に就任しました・・・)によれば、「ディフェンスとは、相手が維持しているボールを奪いに行くことであって、ゴールされないように守ることではない」と言われたのが、強烈な印象で残っているのです。つまり、この監督にとっては、「守る」という言葉が存在しないのです!
「攻めるテニス」・・・私は、「攻守のバランス」ではなく、「攻撃と工夫」と表現したい・・・そんな事を考えているわけですが、とにかく、「自分が理想としている試合展開を攻撃と工夫で積極的に実践するテニス」という意味で、上記をベースに「守るテニス」は私の中には存在していないわけです。

2008年8月21日(4:08 PM)
よく分かりました!!
そうですね。言葉って言うのは大切ですね。「攻め」に対する言葉は本来「守り」なのでしょうけど、メンタルに影響し、自分でそれをプレーで表現する時、コーチが選手に伝えるためのコミュニケーションレベルでは、どう表現するかは重要ですね。
高校卒業したばかりのある男子の攻撃的な選手が、フューチャーズでの優勝回数が増えたときに、私が「抑え所やリカバリーとアタックプレーのギャップが大きくなったね」っていったら「昔からやりたいことは変わってません。全てのポイントで攻めたいんです。攻めるために、抑えるべきところ抑えたり、攻められた時には抜いたプレーも混ぜているんです」って言っていました。
攻めたいから工夫しているんでしょうね。。。
2008年8月21日(7:08 PM)
追記お許しください。
> 「守る」ことを勝手に拡大解釈していて、ネットプレーをしな
> い、ミスショットをしない、無理をしない、といった解釈をして
> いたようです
これですね。これを上手に伝えたい。というか、このストレートな伝え方は分かりやすい気も。いただきます。
この先も、特に高校生になると、たくさんのコーチや先生からあーだ、こーだ、言われると思います。理解できるようになるといいですね。でも、ケロっとしていたなら大丈夫そうですね。よかった!
>bunbun さんのお仕事柄、投稿記事として公開して良いもの
OKっすw
2008年8月22日(12:57 PM)
bunbunさん
言葉は本当に大切ですよ~特に、我が娘はコーチが発する言葉、一つ一つを記憶していることが最近になって解りました!何気ない一言が、そこまっでこだわって記憶していたのか、とちょっと感心する一方で、教科書通りのテニスでは勝てない、ということも学んだようですから、良いのですが。
以前、サービスリターンを確実に!という投稿記事を公開した時に、ある方から「Zero さんがそんな守りのテニスを支持するなんて驚きです」とのコメントがありました。まずは、サービスリターンをしなければ、攻撃もできないのですから、決して守りではなく、攻撃への一部ですから・・・と解説したことがありますが、どうやら人によって「守り」の解釈がいろいろなんだな・・・と驚きでした。
そうしたことからも、言葉って大切ですよね~