岡本正善氏のメンタルトレーニング

公開日:2008年06月25日 | 最終更新日:2008年06月27日
カテゴリー:心理学をベースに | タグ: , | 印刷する 印刷する
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2 Comments »

娘のテニスの試合を観戦していると、どうも技術や体力の問題というよりも、所謂「心」の問題が大きなウェイトをしめているような気がしていました。重要な場面でのダブルフォルト、ここぞという時のミスショット・・・どうすれば、重要な場面で強くなれるのか。こうしたことが、私に「心理学」を勉強して突破口を何とか見つけられないものだろうかという思いにさせていました。そうした状況下で長女の大学進学では、心理学を専攻したい、という希望も手伝って、だったら本格的に心理学を勉強してみようという決意に至りました。

心理学は、いろいろな分野に分かれているようですが、その中でも上記のようなきっかけから、心理学の内の実験心理学、特にスポーツ心理学に絞って勉強を開始しました。メンタルトレーニングはスポーツ心理学の一部と考えられ多くのプロスポーツ選手や団体が取り入れています!

インターネットを調べてみると「メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会」というサイトに、メンタルトレーニングが以下のように定義されています。

「心・技・体」の「心」の部分を科学的にトレーニングをすることで毎日の練習で培った技術や体力を最高度に発揮し、徹底的に勝つ可能性を高めようとする方法のこと

更には、メンタルトレーニング実践のための基礎知識、心理的スキルとして下記が列記されています。

  1. 目標設定
  2. リラクゼーション(リラックス)
  3. サイキングアップ(心理的ウォーミングアップ)
  4. イメージ(ビジュアライゼーション、シュミレーショントレーニング)
  5. 集中力(コンセトレーション)
  6. ポジティブ・シンキング(プラス思考、物事をプラスの方向に変えるテクニック)
  7. セルフトーク (自己会話)
  8. セルフコンディショニング(自己管理、調整法)
  9. 試合のための心理的準備
  10. サイキアウト(相手の考えを読んで、自分が心理的に優位に立てるようにする)

強い心Supportな~るほどね、なんて感心しながら書店へ行っては数冊の心理学やメンタルトレーニングに関する書籍を購入して読了しましたが、どうも精神論に特化していて、科学的な根拠がなく説得力がありません。私は、科学者とは言いませんが、理系ゆえに、どうしても科学的な根拠がないと納得できない性分で・・・困ったものです。

単なる統計的な分析である種の傾向を予測しただけの書籍が多く、「心理学」ってこんな程度かよ、なんて考えていました。

そんな絶望感の中で出会った書籍が、岡本正善著「「強い心」を作る技術」(講談社+α新書:2008年1月)Support2でした。「発達心理学」という学問をベースにしたり、「脳科学」に根拠を求めたりと自分のメンタルトレーニングの裏付けを科学的に実践しながら、それでいてとっても解り易い解説を展開しています。今、私の中では、メンタルトレーニングでの一押しは、この岡本正善氏[注1]です。

詳細は、別の投稿記事でご紹介するとして、この書籍の中で、メンタルトレーニングの「メンタル」に関する明確な定義がありましたのでご紹介しておきましょう。

「メンタル」と一口にいっても、この言葉の意味はじつに多様です。使う人によって、「心」「精神」「頭脳」等々、いろいろな解釈がされることがあります。どれも間違いではありませんが、メンタルトレーニングにおけるメンタルとは「心と体を繋ぐ働きをするもの」というとらえ方をします。(中略)人間の「心」と「体」は密接に繋がっています。その心と体との間を往復し、影響を与えるもの、それが「メンタル」の働きだと私は思います。(中略)メンタルとは、ひとつには人間の「意識」の働き、というふうに考えることもできるでしょう。しかし、メンタルの働きの主たるものは、実は「意識」ではありません。(中略)体や、さらにはその人そのものを動かし、コントロールしているのは「潜在意識」です。(中略)潜在意識というのは、無意識とほぼ同じ意味と思っていただいてかまいませんが、この潜在意識をよりよく使えるようになることがメンタルトレーニングの要となります。(p.34 – 38)

これまで読了しているメンタルトレーニングに関する文献では、「メンタル」に関する上記のような明確な定義がなかったように思いますが、本書は明確です。メンタルとは、心と体を繋ぐもので、メンタルトレーニングは、そのメンタルのうち「潜在意識」をよりよく使えるようにすること!

こうして定義されると明確に何を強化する必要があるのか、とても明確になります。単純に「心」を強化するのではないし、「体」を強化することでもありません。そうではなく、「心と体を繋ぐもの」を強化する・・・メンタルトレーニングというと、単純に「心」を強化する、といった解釈が私を支配していましたが、上記のような定義は、これまでの「心」の強化としてのメンタルトレーニングでは、不明確な点が多かったメンタルトレーニングに関して、何やら一光が射したような気がしています。

前半で記述したメンタルトレーニングに関しても、岡本氏の理論武装をもって明確に理解できるようになってきました。テニスというスポーツは、「心・技・体」の内、「心」の部分が特に重要であると感じている私にとって、やっとメンタルトレーニングを実践してみようかな、と考えさせられるものでした・・・

[注1]:岡本正善(オカモトマサヨシ)氏
1965 年、東京都に生まれる。東海大学卒業後、脳力開発研究所を経て、1994 年にメンタルトレーニング施設企画を設立。プロゴルファーたちや、プロ野球の福岡ダイエーホークス(当時)、J リーグ・ジェフユナイテッド市原(当時)などのメンタルトレーナーとして活躍する一方で、学校や個人、企業での能力開発に貢献、実績を上げている。また、ミズノジュニアプログラム(ゴルフ)などのメンタルアドバイザーを務め、スポーツを通じて子どもたちの心の教育も実践している。(本著者紹介は、書籍紹介の本文より転記しました)

投稿記事の “岡本正善氏のメンタルトレーニング” へ 2 つのコメントがあります。

  1. 岩のビッチ さんのコメント:

    Zero Coolさんのヒントから
    昨日、日本でスポーツ心理学では有名な先生の勉強会へ娘と参加してきました。
    海外に比べ日本はメンタルトレーニングが遅れているようで…。
    心技体をバランス良く鍛えることが大切なのに
    「心」の部分は指導者(コーチや監督)から教わる事が少ないのが現状のようです。
    勉強会では先生や色々なスポーツ選手の話を聞いて、今のコーチは理想に近いコーチだということを確信できました。
    そしてとてもスッキリした楽しい気分で帰ってくることができました。

  2. Zero Cool さんのコメント:

    お”~ちょっとはお役に立ったということでしょうか!?何か、こちらこそ嬉しい気分ですね!周囲が嬉しくなると、自分も嬉しい気分になるって・・・本当ですね!

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