テニス改革には、フランスとアメリカの力が必要だ!?
公開日:2008年06月30日 | 最終更新日:2008年07月01日
カテゴリー:テニス改造論 | Tags: FIFA, アメリカ, オリンピック, フランス, 玉木正之
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以前からどうしても読んでみたかった文庫、玉木正之著「スポーツ解体新書」(朝日文庫:2006年11月)
を読了しました。仕事関連外の書籍は、なかなか時間が無くて読めないのですが、最近はちょっと時間的な余裕があったのと、仕事中の電車や地下鉄の移動時間が半端じゃないので、何とか読了することができました。
玉木氏は、スポーツライターで、テレビ番組にもよく出演していますから知っている方も多いと思いますが、「スポーツを心底好きなんだな」とその会話のあちらこちらにみてとれるので、とにかくどんなことを考えているのかが知りたかった・・・そんな思いで手に取ったこの文庫、十分に楽しむことができました。テニスに限らず、スポーツ全般に関しての歴史や背景を知りたいとお考えの方は、是非とも読んでみて頂きたい一冊です。日本スポーツを救う!?数多くの所感やアドバイスが満載だと思うのですが。
さて、こっから先に関しては、私個人の独断と偏見ですので、興味がある方のみ読み進めて頂きたいのですが、本文の内容は全く統計的な根拠があるわけでもないし、見識者のご意見でもあありませんので、ご了承下さい。
テニス人気は、一時期の全盛期、即ち、ジョン・マッケンローやジミー・コナーズ、更にはクリス・エバートにマルティナ・ナブラチロワにキング夫人・・・こうした選手が活躍していた時代に比べて、格段に落ち込んでいると思われます。当時は、まったくテニスをすることが無い一般の方々でも、ウィンブルドンや全米オープンのテレビ放送を観戦していたのを記憶しています。そう言っている私も、バスケットボールに熱中してはいたのですが、やっぱりこうしたプロテニスの試合を観戦していました。
ところが、そうした時代からラケットの技術革新やテニスプレーヤのプレースタイルに変化があり、単調な試合が多かったり、スターと呼ばれる人気選手が少なくなってきたことも手伝って、一般の方々(テニスを実践していない方々)が全くと言っていいほどテニスに関心を示しません・・・なぜかというと、いろいろな要因は考えられますが、上記に加えて、私は以下のような要因が大きいと考えています。
- 勝敗を判断するための点数制度が解りづらい!
- 時間に厳しい社会情勢の中で、テニスは終了時間が解らない!
- 世界で活躍する日本人選手を日本で見ることが難しい!
- ほとんどが日中の試合なので、学校があったり、会社勤めの人が観戦するのは困難!
上記以外にも、考えられる原因はありますが、全てはテニスそのものを改革しなければいけないような内容です。小手先で、ラケットの規格を変更したり、ランキング制度を変更する程度では、既にテニスから離れてしまっている一般の方々を呼び戻すのは難しい。
必要なことは、テニスの徹底的な変革!ルールを含め、テニスの頂点を極めているプロテニスの方法を根底から変革する必要がある、と考えているわけです。そんな馬鹿げたことを・・・と私自身が感じていましたが、一方でバレーボールやバスケットボールは、現状打破(人気低迷)のためにルール改正を含めて、大掛かりな改革を仕掛けて世界的にそのスポーツ全体の成功を達成しています。
そうした成功に結びつくような解説を、上記でご紹介した玉木氏は、書籍なのかで、「3 つのスポーツ文化圏」という概念を取り入れて、その歴史と背景を織り交ぜながら説明しています。ちょっとご紹介しておくと以下の通りです。
- IOC (国際オリンピック委員会) によって組織運営されているオリンピック・スポーツ文化圏
- FIFA (国際サッカー連盟) によって組織運営されているサッカー・ワールドカップ文化圏
- アメリカの 4 大プロ・スポーツ組織によって運営されているアメリカン・スポーツ文化圏 (MLB:メジャーリーグ・ベースボール、NBA:ナショナル・バスケットボール・アソシエーション、NFL:ナショナル・フットボール・リーグ、NHL:ナショナル・アイスホッケー・リーグの 4 つを指している)
詳細は文庫を読んで頂くとして、上記の文化圏で特にアメリカン・スポーツ文化圏と FIFA の成功に関しては、今後のテニスの変革と関係していると思われます。それを基盤にしてちょっと独自の論点をご紹介しておきましょう。
ほとんどスポーツは、ヨーロッパで構築されました。テニスも例外ではなく、その起源はフランスの貴族によって行われ、近代テニスといわれる現在の形の原型は、イギリスで発表されたとなっています。即ち、テニスというスポーツは、ヨーロッパの階級社会で根付いたものであって、未だにその名残を持っている!例えば、シード選手とその他の選手とでは、送迎の車種に差があるとか、歴代の上位進出者は、ボックス席へ生涯招待されるとか。未だ、そうした階級的な発想が残っているわけです。
更に、テニスの運営という観点からすると、国際テニス連盟 (ITF) はイギリスに本部があるし、女子プロの頂点である WTA はアメリカに本拠地があるようですが、なぜかヨーロッパ本部というものがイギリスに存在する。ATP は、アメリカやイギリスにオフィスがあるようですが、エクゼクティブオフィスというやつはやっぱりイギリスに。まさにヨーロッパ、特にイギリスを中心に運営されている感があります。
ですから、テニスに関しての「観客動員数低迷」とか「興業収益伸び悩み」といった課題を解決する方策は、課題を認識していたとしても、これまでのヨーロッパで培われてきた伝統や文化が背景にあり、どうしても変革には手が出ないわけです。それがヨーロッパ文化の最も後進的な部分ではないかと思われるのです。
上記のようなテニスの課題は、その昔、サッカーでもありました。サッカーは、その発祥の地であるイギリスがその頂点であると考えて、世界大会を認めず、イギリスのトップが世界でトップといった考え方をしていたというわけです。しかし、そこにフランスが革命を起こしました。イギリス以外の国々を招致してサッカーの世界大会を開催します。当初は、イギリスが参加しませんでしたが、徐々にフランスが開催するサッカーの世界大会が大きくなり、最終的にはイギリスがその世界大会に屈するという形で発展します。
アメリカン・スポーツ文化圏では、「アメリカ中心主義」といった問題はありますが、「ヨーロッパから来たスポーツをどうしてもアメリカ独自のものに仕上げたい」といった文化的な背景から、次々に新しいスポーツを誕生させていきます。イギリスから移民がアメリカに割ったという背景もあり、アメリカは新しいものを作り出すことに何も躊躇しない。そうした背景が、バスケットボールだったり、ベースボールだったりと、上記、玉木氏が言っている 4 大スポーツを生み、更なる発展をしていったわけです。
上記のような歴史的背景から、ヨーロッパで革命的な位置に立てるフランスと、何でも新しい考え方を考案できる文化をもったアメリカは既にテニス強豪国であるわけですから、何らかの方策を打ち出して欲しい。例えば・・・
- テニスの試合中、誰でもが勝敗の行方や勝負の優劣を理解できるような簡単な点数システムの導入
- チームテニスの導入(フェドカップとかデビスカップがありますが、各国の代表選手が終結することはめったにありません)
- 他のプロスポーツとバランスをとった大会進行(テレビ放送時間の工夫や試合開始時間の工夫など)
上記に伴って、先週にはオフシーズンを明確に設定して、もうちょっと技術的な向上を目的とした季節を設定し、更には当然ですがもうちょっとランキングシステムを改善する必要があるでしょう。
こんな夢のまた夢!?を毎日考えているのは、無駄な時間なのかな~

さてさて注目は・・・当然ですが山外涼月選手!何といっても我が娘と同じ